お正月休みで、ちょっと体が重くなったという方いらっしゃいませんか? 一年の始まりに、食生活を見直し、すっきりボディを目指しましょう。ということで、編集部おすすめのダイエット食材を紹介しています。作家で料理家の樋口直哉さんがおいしい食べ方を伝授。4回目はダイエットで必須なたんぱく質摂取の際におすすめの身近な豚肉についてです。
長寿の人に肉を習慣的に食べる人が多いとして、昨今話題です。たんぱく質を確実に摂ることはクウネル世代にも重要。ではどんな肉?となると…鶏ささみをパッケージしたサラダチキンは手軽ですが、バリエーションも欲しい。他におすすめの肉を教えてください!という投げかけに、樋口さんが選んでくださったのは豚ヒレ肉です。
「ヒレ肉は柔らかく、比較的安価なんですが、あまり使われないですね。低脂肪でたんぱく質に富み、特にビタミンB1が多く含まれています。ただ火を通しすぎるとぱさつくので、下味やソースを上手にからめ、ジューシーなおいしさを引き出します」。新しい肉料理をぜひレパートリーに。
豚ヒレ肉のサラダ トンナートソース
●材料(2人分)
豚ヒレ肉…200g
塩、ローズマリー…適量
【トンナートソース】
ツナ…70g(1缶)
ギリシャヨーグルト…20g
粒マスタード… 大さじ2
黒オリーブ、イタリアンパセリ…適量
●作り方
1)厚手の鍋に0.8%の塩分濃度の湯を沸かし、豚ヒレ肉とローズマリー(またはパセリなど好みのハーブ)を入れて弱火で2分煮る。火を止めて、蓋をした状態で30分間、余熱で肉に火を通す。
2)ツナ缶、ヨーグルトを小型のミキサーなどにかけて滑らかなソース状にする。仕上げに粒マスタードを加える。
3) ①の豚ヒレ肉を薄く切って皿に並べ、②のソースをかける。黒オリーブのスライスとイタリアンパセリで仕上げる。
豚ヒレ肉のサイコロステーキ黒酢ソース
●材料(2人分)
豚ヒレ肉…200g
卵…1/3個
醤油、みりん、酒…各小さじ2
片栗粉…適量
コリアンダー、長ねぎ…適量
【黒酢ソース】
醤油…大さじ2
砂糖…大さじ2
日本酒…大さじ3
黒酢…大さじ4
片栗粉…小さじ1/2
●作り方
1)豚ヒレ肉は半分に切ってから、小さく切る。下味の卵、醤油、みりん、日本酒を揉み込み、片栗粉をまぶしてからサラダ油小さじ2を敷いたフライパンでこんがりと焼く。
2)フライパンの油を拭き取ってから、あわせた黒酢ソースの材料を注ぎ、ひと煮立ちさせる。火を止めて3~5分、味をなじませる。器に盛り付け、コリアンダーの葉と長ねぎなどを添える。
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樋口直哉/ひぐちなおや
作家、料理家。服部栄養専門学校卒業。フランス料理店や料理教室などで修業する。2005年『さよなら アメリカ』で群像新人文学賞を受賞。料理に関する著書も多く本誌連載も好評。近著に『新しい料理の教科書』『おいしさの「仕組み」がわかる料理のキホン』。https://note.com/travelingfoodlab
『ku:nel』2020年3月号掲載
写真 伊藤徹也 /取材・文 原 千香子