パリでは若い女性より、50代以降のマダムたちの方が断然おしゃれ!なぜなら長年の経験で、しっかり自分のスタイルが確立されているから。 この春のコーディネートを見せていただきながら、クリスティーヌ・ロンバーさんの春のおしゃれ計画をうかがいました。
クリスティーヌ・ロンバーさん
エディター
『コスモポリタン』『マリ・クレール』など女性誌の編集長を経て、ルシル・レニーさんと共著で50代の女性のための『CHIC ! 』を出版。
若い頃から、ボヘミアンスタイルが大好きだというクリスティーヌ・ロンバーさん。好きなアイテムはジーンズで、仕事の時はそれにジャケットを合わせるのが定番スタイル。
「年齢を重ねてから変わったことといえば、少し大きめのアイテムが好きになったこと。つまりゆったりと着られるから、心地よいということです」
年齢とともに体型も変わり、どちらかといえばドレスアップより、カジュアルなスタイルが心地よく、セクシーな服はワードローブから消えました。
「ストラップドレスやショートパンツは、この歳では着なくてもいいかと」
雑誌のエディターという仕事柄、比較的ファッションは自由に楽しめます。
「編集長時代は、きちんとした服で出 かけなければいけないシーンもありましたが、それでもブローヘアにスーツやワンピースのマダム風ではなかった。昔も今も変わらなく好きなのは、白いジーンズと夏に着る長めのワンピース。 どちらもミックススタイルで、マスキュリンとフェミニンの要素を取り入れるようにしています」
この春のおしゃれの計画は?
「 20年以上着ていないコンビネゾンパンツを、久しぶりに穿きたい気分。アニエス・ベーのブティックに探しに行きたいです。あと毎年新しいものが欲しくなるサンダルやラフィア素材の夏らしいバッグも探しています。それと一枚羽織るだけでおしゃれに見えるアウター。ドリス・ヴァン・ノッテンに素敵なものがありそうですね」
暖かい季節になったら、街歩きとショッピングを楽しみながら、若いデザイナーの服を発掘したいそうです。
『ku:nel』2020年5月号掲載
写真 篠 あゆみ / コーディネート石坂紀子 / 編集・文 今井 恵