パリでは若い女性より、50代以降のマダムたちの方が断然おしゃれ!なぜなら長年の経験で、しっかり自分のスタイルが確立されているから。 この春のコーディネートを見せていただきながら、セルヴァン・ガクソットさんの春のおしゃれ計画をうかがいました。
Servane Gaxotte
セルヴァン・ガクソットさん
アクセサリーデザイナー&ヨガ講師
24年間アクセサリーデザイナー として活躍。今はヨガの先生としての教室も運営。Instagram:@servanegaxotteparis
飾り気のない話し方で、 11区のアトリエ兼ロフトで、この春のワードローブを披露してくれた、アクセサリーデザイナーのセルヴァン・ガクソットさん。
「ワンピースは自分らしくないと思うので、パンツスタイルがほとんど。好みを一言でいえば、ボーイッシュ&マニッシュ。この春は白をベースに、ブルーやブラックを加え、アクセサリーで色を足していきたいですね」
シンプルな服もセルヴァンさんが袖を通すと、不思議と魅力的に輝きます。
「ヨガで体を鍛えているから、そのせいかしら。私は素材を重視して服を選ぶので、袖を通すとその上質感が見えてくるのではないかしら」
今、欲しいものは?と聞くと。「AMI(Alexandre Mattiussi のブランド)の大きめのセーター。セリーヌのシルエットがきれいなパンツも欲しい。永遠に好きなシャルべのシャツも一枚買い足したいし、もう少し暖かくなったらきれいなレザーのフラットサンダルも買いたい」と、春のおしゃれは進行中のよう。
「若い頃から趣味は変わっていないけれど、自分というものが昔よりわかってきたから、どんどんスタイルが絞られ、シンプルになった気がします」
たとえば〝欲しい〟と思っても、似合うか似合わないかがわかるから、買って失敗することも少なくなりました。そうして排除したものは、クラシックすぎるものやデコラティブなもの。
「たまに覗くファストファッションの店での出合いや蚤の市で見つける古着など、偶然の巡り合いも大切にしています」
『ku:nel』2020年5月号掲載
写真 篠 あゆみ / コーディネート石坂紀子 / 編集・文 今井 恵