ベレー帽そろそろかぶりこなしたい!大人がかっこよくかぶるコツや大人におすすめタイプ
フランス発のおしゃれアイテム、ベレー帽。歴史的には羊飼いたちの日よけ帽だったそうですが、いまはフレンチファッションのスパイスとして愛されています。かぶり方や自分に合うベレー帽の見つけ方などをQ&Aでお届けします。
Q. ベレー帽はいつ生まれたのですか?
A. ベレー帽の歴史は古く、古代ギリシャ時代にさかのぼります。現在のベレー帽の形はフランスのベアルン地方の羊飼いたちが雨や太陽から身を守るものとして生み出し、「バスクベレー」と呼ばれています。羊飼いは、羊毛をフェルト状にすると密度が濃くなり、しっかりとした素材になることを知っていたのだとか。
1840年にフランス側のバスク地方で創業した『ロレール』のポスター。
『ロレール』の工場風景。ベレー製作の約8割は手作業で、同社は仏政府から卓越した技術を認められ、EPV(無形文化財企業)認定を受けている。
やがて、その機能性が広く知られるようになり、農民や軍人なども使うようになります。19世紀にナポレオン3世がこれを気に入って愛用し、世界に広がっていきました。現代でもおしゃれアイテム以外に、軍帽として、また制服として多くの場所で着用されています。
パリのストリートでスナップしたおしゃれなムッシュのベレー帽。白いあごひげとのバランスに大人のゆとりが。
Q. 大人はどうかぶるのがかっこいい?
A. 「顔や頭の形、髪の長さやスタイルにもよりますが、斜めにかぶって、ひさしを大きめに出したり、前髪を全部帽子に収めてやや後ろにのせるなど、いろいろ試して自分らしいかぶり方を探してほしい」とフランスを代表するベレー帽の老舗ブランド『ロレール』のプレスを担当する木村玲子さんは言います。
イラストレーター・石川三千花さんのアドバイスは「ベレー帽は奥が深い。なじむまでには時間がかかるかもしれないけれど、その人と一体になった自然な感じを目指したいですね。残念ながら日本人の顔は凹凸が不足気味なので、サングラスや眼鏡でアクセントをつけるといい感じになりますよ」。
『ロレール』社がホームページで公開しているベレー帽のかぶり方の解説図。ちょっとした違いでエレガントにも、スポーティにも表情を変えるのが面白い。夏場にはコットンや麻素材のベレー帽もおすすめ。
Q. 自分の頭に合うベレー帽の見つけ方は?
A. ベレー帽には内側にベルトがついたものと、ベルトがないものの2種類があります。素材は主にウールのフェルトで、少々伸ばすことは問題なし。ベルトなしのタイプならば、少しきついと思ったらベレーのかぶり口を手で伸ばしてなじませるのも快適にかぶる方法です。
一方、ベルトがついているタイプはジャストサイズを探すのが正解。『ロレール』では、1センチきざみで展開しているモデルも。額の一番出ているところから、後頭部の一番出ているところを回って頭の大きさを測り、そこに指1本くらいのゆとりをプラスして、頭部周囲の大きさを確認、自分サイズを把握して選びましょう。
何枚も貼られたヴィンテージのワッペンが楽しいデザインの〈エリ ダン〉。各30,800円(ロレール/クオリネスト)
写真/目黒智子、取材・文/船山直子