フランスの街と地中海が似合う!万能かごバッグで過ごすニースの休日【おしゃれ達人のバッグの中身】

おしゃれ達人のバッグとその中身を紹介する連載の第29回目は、トンガバスケット専門店『LE SUD』の店主、千亜紀・DELUCAさんが登場です。
この夏、家族4人(フランス人の夫と子供2人)でフランスに帰省した千亜紀さん。日本でもフランスでも愛用しているかごバッグとともに、今回滞在したニースの様子をご紹介いただきます。「かごバッグ×南仏バカンス」というテッパンの組み合わせ、どうぞご覧ください!
たっぷり入れてもおしゃれにキマるマルシェバッグ
千亜紀さんがバカンス中に愛用するバッグは、自身のお店『LE SUD』で扱うアフリカ直輸入のマルシェバッグ。
「大きなトートバッグ感覚で、何でも放り込める優れもの。どんなスタイリングにも合うので、バカンス先はもちろん、日本でも大活躍しています」

レザーハンドルは肩掛けと手持ちの2WAYタイプ。「使いほどに馴染んできて、愛着も増します」
「フランスでは、こういった椰子で編まれたモロッコ産のバッグは日常使いされている定番アイテム。老若男女問わず、みんながマルシェバッグとして使っていますね」
小物迷子の防止にはポーチを活用
仕切りのないビッグサイズのバッグには、小物整理用のポーチがマストアイテム。バカンス中の気軽なお出かけの携行品は、最小限がセオリーです。

「防犯上、人が多い場所では私のバッグの中ではなく、夫がしっかり斜め掛けして守っています」ホテル滞在ならパスポートは金庫へ、エアビー利用の際は携帯しているのだそう。
ポシェット:普段から夫と兼用で使っている『パタゴニア』のポシェット。ビーチや地元のマルシェに行くとき以外は、これにパスポートを入れて携帯します。

『THIERRY LASRY』はフランスのサングラスブランド。
サングラス:『THIERRY LASRY』を愛用していますが、バカンス中はビーチでラフに扱いやすい『UNIQLO』(写真手前)が活躍してくれました。


ポーチ:同じく『IKEA City Paris La Madeleine』の限定ポーチ。子どものオムツとウエットティッシュがぴったり入るサイズで、デザインもかわいくてお気に入りです。

財布:コンパクトサイズで使いやすい『Bottega Veneta』の財布は、昨年の誕生日プレゼント。フランス滞在時は、カルト・ブルー(フランスのクレジットカード)と日本のクレジットカード、よく行くお店のメンバーズカード、現金は多くても100€程度とお財布の中は軽めです。
フランスのスーパーのオリジナルエコバッグ
「ビーチでおしゃれな人が持っていたのを見て欲しくなり、同じものを探しました」というエコバッグは、スーパーマーケット『Auchan』のオリジナル。
「フランスはエコバッグが豊富で質も良く、かわいいデザインもいっぱいで、もはやエコバッグ探しは趣味みたいなものです(笑)。滞在中は3種類購入して使いまわしていました」

メイドインフランスのトリコロール付きデザインにひと目惚れしたそう。
ニースの夏はバカンスモード全開です
「バカンスのために働いている」といっても過言ではないほど、バカンス重視のフランス人。語源であるラテン語の「vacare=空っぽになる」という意味の通り、人々は都心を離れて仕事や人間関係のストレスを忘れ、リラックスして過ごします。
現在、フランス人家族と離れて日本で暮らす千亜紀さんたちにとっても、バカンスシーズンはかけがえのないひととき。「家族が集合してゆっくりと過ごし、キャッチアップできる大事な期間」だと言います。
今回のフランス帰省はニースを中心に、南仏で2週間の滞在だったそう。
「ニースはビーチリゾートというだけあって、とにかくみんな朝からビーチ、食べてビーチ、飲んでビーチ……みたいな過ごし方をしています。ビーチクラブでワインを飲みながらゆっくり話すのも至福の時間ですね」

旧市街で立ち寄ったカフェレストランにて。「アフリカ大陸が近いからか、モロッカンテイストのお店が多いような気がします」

「今の時期は観光客で溢れかえっていましたが、夏は夜遅く(レストランの予約が22時~だったり!)まで友人や家族と楽しむ姿が見られるのはフランスの夏の風物詩ですね」
滞在中は「カニクル(canicule)」と呼ばれる酷暑で毎日36度越えだったフランス。
「とにかく暑くて暑くて、日本から持参した洋服は出番がなく、マルシェで買ったリネンのタンクトップをヘビロテしました」

南仏のベニスと呼ばれる「Port Grimaud」。プロヴァンスらしい風情が漂い、美しい建築物も見ごたえのある人気のリゾート地です。
自然を求めて都心から離れた場所で、観光もほどほどに、家族とゆったりのんびり過ごすフランス式の夏休み。日本ではなかなか味わえない「ただただ休む」という時間を満喫したという千亜紀さんですが……。
「やはり、私は生粋の九州人。バカンスの中盤あたりからは、地元に帰りたいなーと(笑)。ところが、帰国便がキャンセルされ、予定外に滞在が延長。さらに乗り継ぎの影響で、自宅に着くまで30時間以上かかるという、果てしない旅路になってしまいました。これぞヨーロッパ、という夏の思い出が、またひとつ増えましたね(笑)」
取材/文・松永加奈