60代を見据えて荷物の軽量化。財布は持たずお札は『鳩居堂』の封筒に【広瀬裕子さん/やめたことはじめたこと】
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ミニマムなワードローブ、2年間にわたるシルバーヘアへの移行など、好きなものと年齢に合わせた生き方のシフトをしている〈プレミアム・メンバー〉の広瀬裕子さん。
60代突入を見据え、「やめたこと」「はじめたこと」について綴ります。今回のテーマは、持ち物の軽量化について
「持ちもの」でやめたこと、はじめたこと
やめたこと
・お財布を持ち歩くこと
・メガネケースを持ち歩くこと
・いくつものバッグを所有すること
はじめたこと
・荷物の軽量化
・キャッシュを封筒に入れること
・バッグも手帳もコンパクトに
試行錯誤でたどり着いたミニマムな持ちもの
いま、日常のバッグは、ちいさなものひとつです。そのなかにクレジットカード、キャッシュ、リップグロス、メガネ、iPhone、ウエットテッシュをいれて出かけます。
こう書くとそれなりの荷物に見えますが、自分なりにミニマム、コンパクトになるよう工夫をしてたどり着いた結果です。例えば、お財布は使わず、メガネもケースには入れずそのままバッグへ。ウエットテッシュは、使い切りタイプにしています。
お財布を持ち歩くことをやめました
「お財布を持たない」というと驚かれるのですが、いまはカード決済がほとんどなので、キャッシュはなくても大丈夫だと思っています。友人と会う時(お会計時の精算)や老舗のお菓子屋さんなどは、キャッシュが必要になる場合もあるので「その時用」にバッグにいれています。ただし、先ほど書いたようにお財布は持ちません。その代わり封筒を使っています。
封筒は、銀座鳩居堂さんのもの。日本の紙幣がぴたりと収まるサイズにつくられています。最初、この封筒を見つけた時は感動しました。このサイズだとちいさなバッグにもきれいに収まるのです。
また、紙幣は新札。封筒への出し入れや支払い時に気持ちがいいので、時間がある時、銀行に出向き新札に変えるようにしています。
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キャッシュは、精算やお菓子の支払いなどのときように小額紙幣にして紙袋へ
歳を重ねて、身軽さ優先に
日々、使っているバッグですが、最初、見た時は「ちいさい」と思いました。思いましたが、持ち物を見直したら、案外、事足りることがわかりました。町なかであれば、どうにかなります。最初は少し不安でも、何度か使いつづけ必要な物がわかってくると、荷物が少ない快適さが気持ちよくなってきます。
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中に仕切りがあり細かいものもいれやすい
このバッグの便利なのはチェーンの長さが調整できるところ。長くして斜めがけ。短くして手持ちに。服装や出先によって変えるようにしています。
こんな風にちいさなバッグでもよくなったのは、年齢による処があります。リップ以外のものを持ち歩かなくて済むようになりました。いいような、そうでないような──と思うこともありますが、重い荷物や重い服が苦手になってくる年齢です。使うものが減ってくることをポジティブに受け止めています。仕事の時は、もうひとつの方のバッグを使います。以前は、ノートサイズの手帳を入れていましたが、今はちいさなサイズに。持ち物そのもののコンパクト化が、かろやかになる第一歩です。
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現在バッグはこの2つのみ。20年前に購入したエルメスと3年前に出合ったシャネル
いまは、バッグは、この2点のみ。
「あれもこれもほしい」という気持ちが、50代半ば以降、湧かなくなり、多くのバッグは必要なくなりました。海のそばで暮らしていた時は、革製品の手入れが大変でした。バッグを保管している箱を久しぶりに開けたら、えっ! ということが幾度も。そんな経験や「どのバッグにしよう」と毎朝、迷うことを考えると、気に入ったものが少しあればいいと思うようになりました。ちいさなバッグひとつで、行きたいところへ出かけて行く。バッグや持ち物だけではなく、生き方もそうありたい──と思います。
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仕事や出張などの時はたっぷりはいるピコタンを
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広瀬裕子
執筆のかたわら、50歳から空間設計の仕事をはじめ、現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどのディレクション、フードアドバイス等にも携わる。著書に『55歳 おとなのまん中』(PHP研究所)など多数。
Instagram:@yukohirose19