60代から画家として活躍。浅野順子さんの自由でかっこいいマチュアライフ
昨年発売されたクウネル9月号のスナップにご登場いただいたところ、「あのかっこいい女性は誰?」と各方面から注目が寄せられた浅野順子さん。この春から、プレミアムメンバーとしてクウネル・サロンに参加いただけることになりました。リメイクデニムやプチプラ服をかっこよく着こなし、現在は画家として活躍中。
ファッションも生き方も独自のスタイルを持つ浅野さんとは、一体どのような女性なのでしょうか。
息子は俳優の浅野忠信さん。古着店やバーの経営もしてきました。
クウネル9月号のスナップ取材で、青山で偶然キャッチした素敵な女性。絵の具でペイントしたというデニムに『ZARA』のデニム。飾らない出立ちながら三つ編みにしたシルバーヘアーのバランスがかっこよく、独自のオーラを放っていたのが浅野順子さんでした。
圧倒的オーラに緊張しつつ撮影させていただくと「孫がモデルをやってるのよ。SUMIREっていうの」と浅野さん。お孫さんがSUMIREさんということはもしかして…とたずねてみると「息子は俳優の浅野忠信です」とにっこり。言われてみると確かに似ていらっしゃいます。
横浜生まれ、横浜育ち。1960年〜1970年代にかけて、面白い人やカルチャーが集まる横浜で、ちょっと悪くてかっこいい大人たちに囲まれ、親友とディスコに通ったり古着店を巡ったり…。自由奔放な青春時代を過ごし19歳で結婚、21歳と23歳で出産。二人の男児の育児に追われながらも米軍のフリーマーケットで格安で見つけた洋服をリメイクするなど、自分らしいファッションを楽しんできたと言います。
「掘り出し物を見つけるのが上手なの。当時買った子供服や何やら、以前フリーマーケットに出したら業者みたいな人が全部買っていったっけ。古着店を経営していたこともあるし、今も『ZARA』や『H&M』でおしゃれなプチプラ服を見つけるのが楽しい」
ご取材の日に着ていたデニムコートは『チャイハネ』、ワンピースは『ZARA』のセールで2000円以下で購入したものだそう。メイクは眉を軽く描いただけ。トレードマークのロングヘアは洗いざらしにヘアオイルをなじませただけとシンプルなのに本当に素敵です。
「ネイティブインディアンの血が入っているから、若い頃は地毛をさらに黒く染めたりしていたこともあるけれど、シルバーヘアに移行してからはずっとこのまま」なのだそう。
個展を開催するなど、画家として精力的に活動中。
出産が早かったぶん早々に子育てを終え、古着店やバーの経営を経て、画家のパートナーと知り合ったことを機に、60歳を過ぎてから独学でアーティストとしての活動を始めたという浅野さん。
「パートナーと一緒に絵本を描いたりしていたのがきっかけで、創作活動を始めるようになりました。元々山梨を拠点に活動していた方で、約10年間東京で一緒に暮らしていたのですが、彼が地元に帰ることになり少し前にお別れしたんです。今はひとり住まいですが、息子や孫たちも近くに住んでいるし、縁があれば元旦那と復縁してもいいかもしれない」と楽しそうに笑います。
取材時は作品展の準備で大忙し。浅野順子さんの展示は、3月18日から31日まで、松見坂のギャラリーバー『テルチ』で開催されます。
アーティストとしての浅野さんの作品や、かっこいいスタイルの礎となっている青春時代のお話などは追ってご紹介させていただきますのでお楽しみに。
浅野順子×中本治義2人展『NO HARD-NO SOFT』
【会期】3月18日(土)〜3月31日(金)
【営業時間】火曜〜土曜:19:00〜24:00 日曜・祝日:15:00〜21:00 ※月曜は休み
【会場】ギャラリーバー『テルチ』(東京都目黒区駒場1-16-12 ビル秀実1階)
【TEL】03-3466-0077
取材・文/吾妻枝里子
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この記事の
プレミアムメンバー
浅野順子
1950年生まれ、神奈川県横浜市出身。日本とスウェーデンのダブル。独学で絵画を描き始め独特のスタイルで創作活動を続け、2013年63才で初個展【Junko Asano Exhibition】nuisance galerie以来個展を多数開催。現在もnew challenge進行中。