「美容医療はやりすぎNG」。パリの美容のプロが説く仏的ウェルエイジング10か条/前編

若さを取り戻そうとするのではなく、素敵に歳を重ねることを楽しむパリマダム。美と健康に対するマインドや習慣を、パリで活躍する美容のプロに伺いました。

「年齢を重ねても若々しくありたいと思うのはフランス人も同じ。ただ、若返りたいわけではなく、年齢なりの美しさをとても大事にしています。20代と50代の美しさの定義は違うことをこの国の人たちは知っているし、それぞれのジェネレーションの美しさをリスペクトする文化があるからです」と、美のプロの立場から語ってくれたエリカさん。

1 健康的な日焼け肌がナチュラルで美しい。

「日本のような美白意識や色白肌が美しいという概念はゼロ。程よく日焼けした健康的な肌が美しいとされています」(エリカさん:以下同)。バカンスでも街でも肌を出して大いに日差しを楽しむ女性たち。「ただ、焼きすぎた肌は流行遅れ。ナチュラルなブロンズが主流に。日焼けの定義も時代とともに変化しています」

2 スキンケアの基本はクレンジングにあり。

「あれこれ足すことよりもメイクや汚れを落とすクレンジングに一番こだわります」。フランスは硬水のため、肌をこすらず落とせるウォータークレンジングが主流。「化粧水のかわりにお水をスプレーする人も多く、そのあと美容液かクリームで保湿をするというシンプルケアが基本」

「年齢を重ねても若々しくありたいと思うのはフランス人も同じ。ただ、若返りたいわけではなく、年齢なりの美しさをとても大事にしています。20代と50代の美しさの定義は違うことをこの国の人たちは知っているし、それぞれのジェネレーションの美しさをリスペクトする文化があるからです」と、美のプロの立場から語ってくれたエリカさん。

3 腸活のためにキムチや味噌も食べる。

体の中から健康で美しくというウェルネスな考え方が浸透。「トレンドに敏感なパリジェンヌはバターやクリームを控え、野菜中心の食生活を心がけています。フランスでも発酵食がブーム。発酵食品を扱う専門店もあり、腸活のためにキムチや味噌を取り入れる人が増えています」

4 シワは気にしない。でもシミは気になる。

笑いジワは魅力的、でもシミはないほうがいいと考える人は多いとか。「皮膚科でレーザー治療を受ける人も多く、最近ではシミが薄くなるセラムが発売されて話題に。日傘をさす人は皆無ですが、日焼け止めは毎日欠かさず塗る人が大多数。自分らしく、日差しもおしゃれも楽しみたいから、美容の力にも頼ります」

5 美容医療はやりすぎNG。

フランスの美容医療事情は? 「最近は海外の影響で美容医療を取り入れる人も少しずつ増えてきましたが、ナチュラルであることを信条とするフランス人は、“やりすぎ”をとても嫌います。そのため、メスを入れる手術や注入系のいわゆるプチ整形ではなく、LEDライトなど肌全体の底上げを狙えるような施術が主流です」

PROFILE

エリカ・バヴァール/Elika Bavar

53歳 ヘア&メイクアップアーティスト。19歳からパリ、カナダのヘアサロンでスタイリストとして活動したのち、ヘア&メイクアップアーティストに。セレブリティのメイクを担当し、雑誌や映画撮影でも活躍。Instagram:@elikabavar

『クウネル』9月号掲載 写真/篠 あゆみ、イラスト/MAIKO SEMBOKUYA、コーディネート/鈴木ひろこ、文/矢沢美香

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『クウネル』NO.128掲載

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