大人の沖縄旅は、一期一会の器探しに「土地の力を秘めた器、やちむんとガラス」

沖縄の魅力は太陽とビーチリゾートだけではありません。一期一会の食や器との出合い。今の沖縄を旅すれば、土地の力で心と体が元気になれるはず。

大地の力を感じる沖縄のパワースポット5選「自然あふれる聖地を巡り、ひとり心を鎮めたい」に続いて、大人の沖縄旅案内、第二弾です。

沖縄に縁のある器を、その審美眼で選択。

spot1/ガーブドミンゴ

やちむんとは沖縄の方言で焼き物を意味します。厚みのあるぽってりした佇まいと、一目でそれとわかる唐草模様を想像しがちですが、ガーブドミンゴの藤田日菜子さんは、

「伝統的な壺屋発祥の赤土を使ったやちむんだけでなく、沖縄には伝統を受け継ぎながらもオリジナリティあふれる作品を作り出す作家さんもたくさん。私にとって窯で焼いた器は、みな"やちむん"なんです」

夫の藤田俊次さんがバイヤー、妻の日菜子さんが豊富な知識で店頭に立つ器のセレクトショップ。手に持っているのは、岩田智子さんの灰釉のピッチャー。器の説明をする日菜子さんの言葉には、作家への愛がひしひしと。

藤田さんが贈り物にも最適と見せてくれた沖縄生まれの赤嶺学さんの器も、実は磁器なのです。「柄のついた器も素敵ですが、改めて白に戻った作品がまたよくて」

赤嶺学作 焼き締め磁器の「No.22」8,800円

浦添で深海をイメージした色を器に生み出す『茜陶房』の皿や、沖縄の大学で学び、絵画から土に転向した岩田智子さんの手捻りの柔らかなフォルムの器など、藤田さん夫妻の審美眼で選んだ器を手に取ってみて。

与儀祥子さん、下地かおりさんが共同製作する『茜陶房』。名前の通りの深い青。「深海プレート」7,260円

岩田智子作 右、「マグ」4,950円、「飾り手マグ」5,500円、「ソーサー」各3,300円

ガーブドミンゴ

住:那覇市壺屋1-6-3
電:098-988-0244
営:9:30〜13:00/14:30〜17:00
休:水曜・木曜 ※商品は随時入れ替わります。
https://www.garbdomingo.com/

生活の中で生きるクリアなガラスたち。

spot2/HIZUKI

そして2003年から読谷村に工房を構え、吹き、成形、仕上げをすべてひとりで行う製作を貫いているガラス作家のおおやぶみよさん。

吹き、成形、仕上げまで、ひとりで製作するガラス作家おおやぶみよさんのギャラリーショップ。中央はガラスと真鍮ブロンズ仕上げのライト、Memory(ブロンズタイプ)157,300円、その他は38,500円〜。

「私が作るガラスには、京都で生まれ、石川で学び、大阪で働き、今沖縄で製作するそれぞれの"私"というエッセンスが混ざり合っていると思います。基本は自分が使ってよかった、長く使えるものを作っているので、ガラスもほとんどがクリア」

左から「スピカ ピッチャーバード」9,900円、「スピカ ピッチャーフラスコ」11,000円、「スピカ ポット」16,500円

ガラスのシルエットが映える美しい店内。

沖縄で唯一、フランスの「アスティエ・ド・ヴィラット」を扱っている。

HIZUKI

住:中頭郡読谷村渡慶次273
電:098-958-1334
営:10:00〜17:00
休:日曜
https://www.hizuki.org/

沖縄のエッセンスを感じる器は、選ぶ人からも作る人からも、気負わぬおおらかさが感じられます。旅先で出合った器は、最高のお土産。直感を信じて選んでみては。

写真/G-KEN、取材・文/今井 恵

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『クウネル』NO.134掲載

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