神奈川県・葉山の山の上でナチュラルな暮らしを営む伊藤千桃さん。 親から受け継いだ家や土地を維持するのは大変ですが、 自然に囲まれ暮らす幸せは何物にも代えがたいと話します。
豊かな自然とともにある生活を
神奈川県・葉山の山を登った先に伊藤千桃さんの家はあります。 家の周りはぐるり緑で囲まれ、豊かな自然の中での暮らしを楽しんでいます。
「これからの季節は金柑を摘んで、甘露煮やジャムにします。銀杏拾いも楽しい季節ですね。それから、いつもとれるアロエの葉はヨーグルトに入れたり、パックにしてもいいんですよ。びわの葉はお酒で漬けて化粧水にするし、 どくだみは干してお茶にするのよ」
そう言いながら出してくれたどくだみ茶は滋味深くふくよかな味。
「都会で買い物をしたり、どこかへ旅に出かけたりも楽しいとは思います。でも私は、この自然豊かな庭で草花や野菜を育て、そこから恵みをいただき活用して暮らすことが本当に楽しく、この上ない幸せを感じるのです」
植物に触れることは心地がいいです
季節の移り変わりをきめ細やかに感じ、植物の芽吹きや野菜や果物の実り に感謝をして自然とともにある暮らし。 足元にある小さな幸せが伊藤さんの日々を豊かにしているようです。
伊藤千桃/いとうちもも
「桃花源」の屋号で、自宅をベースに、お弁当ケータリング、バーベキューサービス、民泊などを行う。著書に『千桃流・暮らしの知 恵』(主婦の友社)が。Instagram :@toukagenhayama
『ku:nel』2021年1月号掲載
写真/砂原 文、取材・文/鈴木麻子