「雑多なテーブルが私らしさ」と語る、元モデルのパリマダム。食卓には、カラフルな柄のモダンなプレートや、高価なガラスのアンティークが絶妙なバランスで調和しています。
80年代は、モデルとしても活躍していたマリーエレーヌ・ゴーチエさん。バスチーユの近く、大きな窓から日差しが存分に降り注ぐ家に、夫、3人の子供と暮らしています。
「お互い料理が好きなので、友人を招き、我が家で食事をすることがとても多いんです」
マリーエレーヌさんの得意な料理は魚のカスレ。大皿や大鍋の料理をテー ブルにどんと置き、アットホームな雰囲気で食べることが大好きなんだそう。
「器をよく購入する場所は、近所にあるインテリアショップ『Ailleurs』。元メルシーのスタッフが立ち上げたお店で、アンティークやデザイナーの食器、インドやモロッコの雑貨など、いろいろなものがオーナーの審美眼でセレクトされているんです。私はカラフルなイラストや色がついたお皿が好き」
それらの器に加え、クリスタルのグラスは夫が両親から受け継いだもので、19 世紀後半のアンティーク。
「お皿がカジュアルでもこのグラスが食卓にあるだけで、なんとなくテーブルが様になるんです」
花はあえて花瓶に飾らず、カジュアルに束ねてテーブルの上に。
「旅先のお土産屋さんで売っているようなお皿もあえてテーブルセッティングに加えるんです。その方が私らしいし、食卓が楽しくなるでしょう?」
マリーエレーヌ・ ゴーチエさん
Marie Helene Gauthier
/「Meher Kakalia」ディレクター。モデルを引退後、ファッションエディター、ファッション関係の仕事を経て、現在はシューズブランド「メヘル・カカリア」のディレクターを務める。www.meherkakalia.com
『ku:nel』2018年11月号掲載
写真 篠あゆみ/コーディネート 石坂紀子/文 今井恵