家族と1人の時間、両方を大切に。本と花に囲まれる暮らしー藤井志織さん【住まいと暮らしvol.83】

部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の深本南さんのバトンを受けてご登場いただくのは、編集者・ライターの藤井志織さん。

藤井さんの暮らしのルール

1.できるだけ環境に負荷をかけないように暮らす
2.自分のものは各自の部屋に持って帰る
3.夕食はできるだけ、リビングで一緒に食べる

編集者・ライターとして、料理や暮らし周りの執筆のほか、企業やプロダクトのディレクションまで幅広く手がける藤井さん。その素敵な暮らしぶりも注目されています。

「古い家で家具は寄せ集めですが、なんとか好みの雰囲気にするよう、組み合わせや飾り方、使い方を工夫しています。“〜テイストにしたい”と安易に買うと、気分が変わったり飽きたときに捨てることになるのが嫌で。安いものをとりあえず買うと手放すのに困るし、ものを捨てることにやたら罪悪感がある。貧乏性なんです(笑)」

本好きの藤井さん。「窓辺にも本を積んでしまっています。肌寒いときに使うブランケットや火鉢も近くにあるので、この辺りの床に座って過ごすことが多いです」

2階建の一軒家。1階にリビング、2階の寝室は仕事部屋も兼ねているのだそう。

「台所と庭が近いので、リビングには料理や植物に関する本や、お酒を飲みながらぼんやり眺める写真集や画集も置いています。化粧品などは、トレイやボウルなどにグルーピングして置くように。雑多ではありますが、グルーピングすることで少しスッキリ見えるというのが仕事で学んだ技です」

仕事場を兼ねた2階の寝室。「私が好きにできる場所なので、細々としたものや甘さのあるもの(化粧品や雑貨類)はここにまとめています」

「靴や傘は別ですが、リビングや洗面所、玄関は家族の共有スペースなので、自分だけが使うものは置かないようにしています。私なら読みかけの本や仕事道具、息子たちは洋服やバッグなどを置いてよしにすると、あっという間に雑然としてしまいます。置く場所が決まっていれば、毎日掃除しなくても、なんとか片付いているように見える気がします」

取材先で器を買うことが多いという藤井さん。「取り皿や小皿ではなく、つい大皿を買ってしまいがち。仕舞う場所がなく、棚に積み重ねています」

17歳と20歳、2人の母でもある藤井さん。

「私も外出が多く、息子たちと顔を合わせる時間もほぼなくなってきました。できるだけ家で夕飯を食べるようにすると体も楽だし、何かしら会話があるので様子がわかります。私にこだわりがあるとしたら食や器で、それを家族と共有できるのは夕飯。あまりにも性格も趣味も違う4人家族なので、できるだけ共通部分を大切にしたい母心です」

家のあちらこちらに花や枝を欠かさないようにしているそう。「お花屋さんで買ったり、庭の植物もよく飾ります。一輪なら邪魔にならず、メイクやトイレのたびに目にするので、薔薇やラナンキュラスなど心が潤う、愛らしい花を選ぶこと多いです」

「本棚の上に、15年ほど前に石井佳苗さんのワークショップで作った古材の鏡をずっと置いています。その周りに花瓶やコンポート、小物入れなど、ちょこちょこと買い足したものを並べて、花や果物、石などを飾っています。夏はガラスを増やし、冬は土ものを増やして気分転換をしています」

造りつけの本棚には本がぎっしり。「仕事した本や掲載誌や資料本も増えるし、もともと読書が趣味なので、ひたすら増える一方。でも好きな本ばかりなので、背表紙をボーッと眺めているだけでも楽しいです」

「仕事場の壁には、好きなカードや息子たちからもらった手紙などを貼っているので、眺めると元気が出ます」

靴下やスカーフなどの細かいものは、『Suno & Morrison』のかごに収納。「リビング用に黒を選びましたが、自分のものの収納に困り、寝室で使うことに。横のバスケットには、冬のかさばるショールを収納しています」

「白いローテーブルは、ヴィンテージのエーロサーリネン(旧赤坂プリンスで使われていたもの)。読みかけの本や化粧品、アクセサリー、DMなどを置いています」

ミニテーブルはモロッコのヴィンテージで、グランピエのもの。「昔、松庵文庫というカフェのバイイングを担当していたときに仕入れました。友人たちが集うときは、お酒や水のボトルを置く場所としても重宝します」

リビングの本棚は、一人暮らしをしていたときに手作りしたそう。「当時、東急ハンズで木材を買って電車で持ち帰るために軽い桐材を選んだので、20年以上愛用しています。模様替えのときも運びやすくていいです」

玄関に活けたのは、庭で今の時期満開の白山吹。「夫の実家や私の祖母からもらってきた和の骨董が多く、渋い雰囲気になりがちなので、楚々とした花や枝ものを飾って中和させるようにしています。花材としてあまり見かけないものが生けられるのも、庭で育てる楽しみの一つです」

profile

藤井志織/ふじいしおり
主に雑誌や書籍、WEB、企業の販促物などで編集や取材、執筆を行うほか、企業やプロダクトのディレクションも手がける。担当した書籍に、ウー・ウェン著『100gで作る北京小麦粉料理』、冷水希三子監修『自由なだしレシピ』など。
Instagram@fujiishiori1979

藤井さんがバトンを渡すのは、thennを主宰する加藤広美さん。「もともとアパレルのプレスを担当されていた頃に知り合いました。洋服も流行よりもずっと大事にしたいものを選ぶこと、デザイナーの想いなどを語ってくれる人で、その愛情深さを信用しています。ご自身がお母様を亡くされた経験から香りの仕事を始められましたが、大人になってから本気で学ぶという姿勢を見せてくれて、尊敬しかありません」と藤井さん。加藤さんの暮らしは、5月下旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。

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