コロナ禍において、以前より増加しているお取り寄せ、ネットショッピング。宅配業者さんにお世話にならない日は無いというくらいです。注文した翌日には届き、指定した時間内での受け取りが基本。そんな私たちの「当たり前」ですが、世界的に見てもかなりすごいことなんだとか。かくいうフランスでは、今日も松永さんが配送業者さんと格闘しています……。
パリに住んで5年、その前のソウル生活と合わせてトータル10年…と、海外生活もまあまあ長くなりましたが、いまだに生活の中のさまざまな面で、日本とのギャップを感じることがあります。宅配サービスもその1つ。韓国はチゲの出前からクリーニングの集配まで身近な配達が盛んで、「超ネット社会」を物語るほどネット通販も充実していたので、宅配はほぼきちんと届けられていました(たまにトラブルはありましたが)。しかし信じられないことに、フランスでは「荷物が予定通りに届かない」ということが、日常的に起こるのです。
宅配便が予定時間に届かないというのはいつものこと。再配達がアテにならないので、絶対に当日受け取りたくて、1日中自宅で待機していたのに「不在だったので持ち帰った」「諸事情で配達不可」とメッセージが届き「諸事情って何?!」と一人憤慨したことも。また、業者に「お隣さんの荷物を預かって」と無理やり箱を押し付けられたら、別フロアの見知らぬ男性が恐縮しながら荷物を取りにきたこともありました(業者が勝手にやったようです)。他にも「荷物がアパートの入り口に放置されていた」「再配達5回目でやっと届いたら破損していた」「親戚の子供にプレゼントを手配したら、1年半経っても送られずキャンセルした」などなど、友人たちの宅配トラブルのエピソードも山ほどあります。
受け取り事情については、アパートに管理人さんが常駐していれば預かってもらえますが、受け取る人が不在の場合、提携されたカフェやスーパーなどへ配達指定することができます。ただ、そこでもトラブルが多く、職場や、駅などにある宅配ロッカーを利用する方がまだ安全。もちろん、配達状況を逐一知らせてくれたり、成功率100%(と私は思っている)きちんとした業者もあります。しかし最終的には「配達する人」に一任されるので、常にうまくいくとは限りません!
この「荷物届かない問題」は改善される様子がなく、最近はネットから「荷物追跡」ができるようになりましたが、それでもなぜか届かない宅配便。当然、フランス人も怒ってはいますが、もともとサービス業への期待値が低い人々なので「またか!」という感じで、同じことを繰り返している気がします。日本で当たり前のように受けていた「きちんとしたサービス」をありがたく、懐かしく思う今日この頃です…。