60代に向けて暮らしの工夫。調味料は使い切りサイズで統一してロスを防ぐ【広瀬裕子さん/やめたことはじめたこと】

ミニマムなワードローブ、2年間にわたるシルバーヘアへの移行など、好きなものと年齢に合わせた生き方のシフトをしている〈プレミアム・メンバー〉の広瀬裕子さん。

60代突入を見据え、「やめたこと」「はじめたこと」について綴ります。今回のテーマは、調味料のコンパクト化です。

調味料の賞味期限切れ回避策

冷蔵庫やキッチンの引き出しの中に置いたままになっている調味料はありませんか?

頻繁に使用する調味料以外、使い切れずにひっそり残っているのはよくあることです。「ひさしぶりに使ってみよう」とフタを開けると風味が変わっていたり、賞味期限が切れていたり。そんなことをくり返してきたいま「ちいさなサイズの調味料」を選ぶようになりました。

最初はお醤油からでした。毎日のように使うものですが、風味が変わりやすいと常々、感じています。そんな時、使いつけのお醤油にお試しサイズのちいさなタイプを見つけました。当時、お醤油は濃口を愛用していましたが、ちいさなサイズには薄口もあり「1度、使ってみよう」とコンパクトな薄口醤油を買い求めました。

使いつけの薄口醤油(『ミツル醤油』)と三河みりん(『角谷文治郎商店』。『醤油職人』で購入しています。

使ってみると──薄口は好みの味でした。と同時に風味が変わる前に使い切れる量が気にいりました。ひとり暮らし。たくさん食べることはそうありません。そこから「調味料のコンパクト化」がはじまりました。

おいしいうちに食べきりたくて

食事は、毎日、作れたらと思いながらも、忙しい日がつづいたり、外での食事の約束が重なると、冷蔵庫に「あれがあったはず」と気になりながらも、そのままにしてしまうことがあります。それで食材をダメにしてしまう。調味料やスパイスも同じです。カレー用のスパイスなど、わたしはいい状態のうちに使い切れない、いえ、最後まで使ったことがありません。

パッケージが気に入っているめんつゆ(『讃岐物産』)とおろししょうが『Japan Ginger』。

ちいさなサイズのお醤油を気に入ったことをきっかけに、他の調味料も買い替えのタイミグでコンパクトな物に変えることにしました。味醂、ポン酢、麺つゆ、ごま油。塩もちいさなパックに。最も使い切れない率が高いケチャップとソースは、個包装の使い切りタイプに。

個包装のソースは〈トリイ中濃ソース〉。

家族構成や食の好みにもよりますが、ケチャップとソースは、わたしは本当に使い切れないのです。「このソースいつ開けたかな? うーん。きっと大丈夫。使おう」ということも度々。個包装はその「いつ開けたかな?」がなくなります。

冷蔵庫内もすっきり

調味料類は、以前から冷蔵庫に入れています。サイズがコンパクトになったこともあり、庫内の余白が増えました。その流れで冷蔵庫そのものもひと周りちいさなサイズに買い替えました。この「冷蔵庫をコンパクトに」も、わたしの場合、とてもよかったです。そう広くないキッチンです。その分、スペースが空きました。

冷蔵庫内の調味料。ラベルをはがしていれています。

ひと周りちいさくなった冷蔵庫ですが、それでも庫内はいつも1段、何もない状態です。歳を重ね、暮らし方、意識が変わったのでしょうね。習慣で買っていた物も、使っていた物も、ストックしていた物も、時々、見直すと「買わなくてもいい」「たくさんなくていい」と買い物自体、変化するかもしれません。

基本の冷蔵庫内.。

いまは、マヨネーズ、マスタードなど、よく使う物はそのままのサイズにしています。ドレッシング類は、元々、買わず、サラダの時は、オリーブオイル・ホワイトバルサミコ・塩胡椒でいただきます。砂糖の代わりはメイプルシロップかアガベシロップ。調味料の種類も少なくなりました。でも、特に困ることはありません。

お米はその場で精米してくれる『お米場 田心』でササニシキを1キロ。

コンパクトサイズは、価格的にはやや割高になります。それでも「おいしいうちに」「使い切れる」「冷蔵庫がすっきり」が、わたしに合っています。

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この記事の
プレミアムメンバー

広瀬裕子

執筆のかたわら、50歳から空間設計の仕事をはじめ、現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどのディレクション、フードアドバイス等にも携わる。著書に『55歳 おとなのまん中』(PHP研究所)など多数。
Instagram:@yukohirose19

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