市場めぐりは旅行の醍醐味!フランス・ルマンのマルシェは生き生き楽しい場所でした

パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISの主宰・荻野雅代さんと桜井道子さんおふたりが、毎月交替でフランスから日々の暮らしをご紹介。8月は荻野さん担当。パリからTGVで1時間ほどのルマンへプチバカンスに行ってきた話を紹介してくれます。

パリに通勤圏内の中都市ルマン

7月は約4年ぶりに日本に帰国をしていたのですが、うだるような暑さにぐったりしながらも、おいしいものを食べたり、会いたかった人たちに会ったり、日本でしか手に入らない美しい品々を買ったりと、とても充実した1ヶ月を過ごしました。

8月頭にフランスに戻ってすぐ、荷ほどきもそのままに、ルマンという街にプチ・ボワヤージュをしてきました。晴れの日でも、最高気温が25℃程度と過ごしやすく、日本の猛暑に慣れた体には少し肌寒く感じるほどでした。

ルマンはフランス西部に位置する都市で、人口は約14万人。パリからTGVで1時間弱で到着するため、パリに通勤する人も多く住んでいます。ルマンといえば世界的に有名なのが24時間レース。1923年に初開催され、現在も市内にあるサーキットで毎年熱戦が繰り広げられています。

11〜15世紀に建てられたサン・ジュリアン大聖堂が見守る街の広場に立つマルシェ。堂内のステンドグラスは圧巻の美しさ。

旅に出たら必ず訪れたいのがマルシェ

フランスの地方を旅するとき、タイミングさえ合えば、街の朝市を訪ねるようにしています。その地域ならではの野菜や果物、名物料理などを発見したり、値段の違いなども知れたりするので(ルマンは私の住むナントよりも全体的に安かった!)とても楽しいです。

ルマンでは、街の中心地にそびえるサン・ジュリアン大聖堂をのぞむ広場に、週3回マルシェが立ち、多くの人たちでにぎわいます。威風堂々と構える大聖堂のもと、色とりどりの屋台が並ぶ風景はルマンならでは。私の地元のマルシェに比べると、小さな生産者さんが多い印象で、玉ねぎだけ、レタスだけ、にんにくだけ、といったひとつの食材に特化したお店が目につきました。そしてもちろん、どれも新鮮でおいしそう!

さまざまな種類のレタスのみを売るマダムのお店。葉っぱがパリッとしていて見るからにおいしそう。

桃の季節!黄桃、平たい桃、ネクタリン、アプリコットなど、どれも1キロ約450円という安さ。もちろん1種類ずつ買って堪能。

肉製品の名物が多いルマンだが、マルシェの魚屋もかなり充実。オマール海老はあきらめてサーモンの切り身をおいしくいただいた。

どのお花屋さんでも、ひまわりがたくさん売られていた。

玉ねぎの生産者さん。バジルや野花などのハーブも一緒に売っていた。

ガラクタから宝物を見つける楽しみも

私が訪ねた日曜日は、食材のほかに、骨董を売る人たちのお店もいくつか出ていました。テーブルの上に置かれたものも少しはありましたが、それ以外は、額入りの絵やお皿、陶器、本などが地面にずらりと並べられていて、歩みを進めながらひとつひとつ見ていたら、あっという間に時間が経ってしまいました!

かわいい絵皿があったらぜひ1枚欲しいなと思っていたのですが、今回は運命の品に出会うことは叶わず。それでも、思いがけず、日曜日の朝に素敵な時間を過ごせたことがうれしく、マルシェ巡りはやっぱり楽しいと改めて思いました。

絵皿はどれも味があって眺めているだけで楽しい。

フランスの伝統工芸「マーブル紙」で装丁された古書もたくさん。

年代もスタイルもさまざまな額絵。どんな家に飾られていたんだろうと空想しながら眺める。

ガラクタと呼ばれる品々も多いが、そんな中から掘り出し物を見つけるのが骨董市の醍醐味。

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この記事の
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トリコロル・パリ

荻野雅代さんと桜井道子さんのユニット。パリとフランスにまつわる情報サイトTRICOLOR PARISを主宰。最新ニュースやカルチャー、旅行・観光情報をはじめ、さまざまな情報を発信している。初のエッセイ『フランスの小さくて温かな暮らし365日~大切なことに気づかせてくれる日々のヒント』(自由国民社)は6万5000部のヒットに。
https://tricolorparis.com/

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