野山に自生している植物のなかには、昔から生薬や薬草として使われてきたものがたくさんあります。〈クウネル・サロン〉プレミアムメンバーの伊藤千桃さんは、野草を季節ごと庭から収穫して薬草酒を作り、ブレンドして化粧水としてお使いです。肌の乾燥が気になる季節に向け、作り方を教えていただきました。
「十薬」と呼ばれるドクダミの薬草酒で健やかに
伊藤さんが、自生の植物を暮らしに取り入れるようになったのは、十数年前に目にした野草研究科・標ヒロさんの雑誌記事がきっかけ。
「図書館で薬草関係の専門書を借りて読み込み、いろんな植物で試しました。当時は子ども達から「魔女みたい」と言われたことも。今では、庭に自生している野草を季節ごと摘んで日本酒につけて薬草酒にし、調子の悪いときに飲んだり、化粧水にしたりしています」
最もよく使っているのはドクダミの葉の薬草酒。化粧水もドクダミをベースに、他の薬草酒をブレンド。
「ドクダミは別名「十薬」と呼ばれ、10種類の薬効があると言われている薬草。庭にたくさん生えているので、薬草酒を作ってストックしています。疲れがたまったり、ちょっと具合が悪い日は、これを飲んで寝れば就寝。翌朝にはすっかり元気になっています」
伊藤さんの美の秘密は薬草酒をブレンドした化粧水
薬草を日本酒に漬けて抽出したエキスは、少量ずつブレンドして化粧水に。
「秋から梅春にかけてはびわの葉、ゆきのした、ゆずの種、初夏からはドクダミ、すぎな、ばらの花などを日本酒につけて、植物のエキスを抽出しておきます。季節ごとにブレンドし、化粧水として肌にスプレーしているので十年近く基礎化粧品を買ったことがないんです」
抽出したドクダミのエキスを消毒したスプレーポルに注ぎ、他の薬草エキスを少量ずつ加えてブレンド。顔や首、手などに直接スプレーして使います。※アレルギーがないかパッチテストを行ってから使ってください。
\ 千桃さんちにおよばれワークショップ 開催/
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暦とともに、行事を楽しむ「いとよし」とのコラボで年に数回ワークショップを開催します。
第一回は「お正月じたく」で12月16日・17日に開催。
※講座は満席となりましたが、当日の様子を録画した動画視聴コースを受付中です。詳細は下記HPにて。https://ito-yoshi.com/archives/6307
取材・文/坂口みずき