【小林麻美さん連載】お風呂とベッド、そこが私の図書室。24時間開いてます!

小林麻美さん 本

おしゃれミューズの小林麻美さんの人気連載。今回のテーマは本。大好きな本について思いを巡らせたエッセイの第3弾。(その1、2からの続きです)

思春期の私は 太宰治に憧れ
何だかよくわからない
難解な本を読んでいる自分に酔っていた
そして 病気ばかりした
やっぱり 今考えると 心と体は 繋がっていて
15歳から3つの病気で入退院を繰り返した
パジャマではなく 普通の服を着られる幸せを
つくづく感じた 長い病院での生活
眠れない夜も 本だけが友達だった
寺山修司や入江美樹のエッセイや
みつはしちかこのチッチとサリー『小さな恋のものがたり』
こうやって書いていると 本当にいろんな私が
様々で何の脈絡もないけど たくさんの本に助けられて
今日まで来たことがわかった

『白夜行』
この言葉の響きも 文字も 全てが好きだ
圧倒的な絶望と 光と闇
切なくて 苦しくて 果てしなく美しい 大好きな一冊
こうやって本のことを書いていると
ずっと終わらないくらい書いてしまいそう

そして つい最近
『週刊文春』で 北野武さんの
『ゴンちゃん、またね。』を読んで泣いた
私も子供の頃〝むく〟という白い犬を飼っていて
ある朝 起きたら〝むく〟が冷たい土の上で
たったひとりで死んでいたのを 私が見つけて……
今でもハッキリ覚えてる
淋しかったよね! ごめんねって
冷たくなった〝むく〟を抱いて ずっと泣いていた
だから『ゴンちゃん、またね。』の アタタカイ想いと後悔
素敵な小説だった
ますます 武さんのファンになった

久世光彦さんの『マイ・ラスト・ソング』という本に出逢って
泣いた 泣いた
泣くと何だか いろんなことも ま いいかと思えたりする
涙と一緒に流れて忘れて……
いつの間にか立ち直っていたりするから 不思議
久世さんに 逢いたかったな
本は私の浄化装置

『陰翳礼讃』 谷崎潤一郎
『美は乱調にあり』 瀬戸内寂聴
『秘すれば花』 渡辺淳一
『斜陽』 太宰治
時々 読み返すと いつも違う痛みが
新しい切なさが みつかる 私の永久保存版の数冊
今までも そしてこれからもずっと 私の宝物
あ 『風と共に去りぬ』 マーガレット・ミッチェルはベスト!
tomorrow is another day
やっぱり 本は素敵

そういえば 図書館に行ってない
図書館の あの静けさが好きだった
本を読むでもなく ただ 窓の外を眺めて
ときどき誰かの小さな咳払いで ふっと現実に戻る
少しだけ懐かしい昔の匂い
通りを歩く子供の笑い声 ページをめくる 微かな音
そうだ 図書館に行こう
やっぱり 本が好き

みんな迷ったり悩んだり、幾つになったって、 心のどこかで教えてもらいたいと思ってるんだ。 『君たちはどう生きるか』は胸にささる言葉。

大好きな沢木耕太郎の小説からいわゆる〝生き方〟本、ファッション誌までジャンルを問わず。

リビングでときどき開くのは、伝説のファッションアイコンやかつての映画女優などの写真集。

お風呂も日常的な読書スペース。持ち込むのは、主に週刊誌やファッション誌など

お風呂も日常的な読書スペース。持ち込むのは、主に週刊誌やファッション誌など。

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