【2022年マイベストブック】産婦人科医・高尾美穂さんが女性の権利を考える本は?

書籍『だから私はここにいる世界を変えた女性たちのスピーチ』の表紙

本に囲まれて暮らす読書好きな方々が、今年刊行された書籍の中で最も心に響いたおすすめの1冊をピックアップ。それぞれの作品の魅力を語っていただきました。今の時代を写しとった文芸作品から、生き方や想いに共感した本、学びのための本まで。新たな出合いのきっかけに、ぜひ手にとってみてください。

女性の権利と尊厳のために、心揺さぶる声に勇気をもらう

書籍『だから私はここにいる世界を変えた女性たちのスピーチ』の表紙
だから私はここにいる世界を変えた女性たちのスピーチ』アンナ・ラッセル 訳/堀越英美
1830年代から現代まで、権利と尊厳のために声をあげた女性による54のスピーチ。権利獲得の歴史をひも解いていく。2,200円(フィルムアート社)

女性があげた声は記録されない、次の時代へ遺されることもない、という時代もありました。そんな中、実は男性が、同時代に生きた「女性の素晴らしい言葉」を書き残していたことで、現代に生きる私たちに届いたスピーチがあります。人の心を震わす言葉には、生物学的な性を超えて、誰かを動かすエネルギーとパワーがあるってことだと思うんです。

本書には、誰もが知る女性政治家のスピーチから、差別文化を変えるべく立ち向かう勇気をもった女性の言葉までたくさんの言葉が詰まっています。女性にも参政権があり、女性がパートナーを選べ、女性でもオリンピックに参加できるといったことは当たり前じゃない。彼女たちのおかげで、今の私たちがある。そんな歴史の過程を、心揺さぶられる言葉とともに振り返ってみていただければと思います。

『クウネル』2023年1月号掲載

写真/玉井俊行、取材・文/𠮷川明子、編集/矢沢美香

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