表参道で130年以上続く老舗書店「山陽堂書店」。現在お店を運営している3・4・5世代目の書店員さんに、クウネル読者へのおすすめ本を聞きました。肩肘はらずにすっと読める5冊を、著名人とのエピソードと共にご紹介します!
SHOP DATA
「山陽堂書店」
住:東京都港区北青山3-5-22
電:03-3401-1309
営:11:00〜19:00 (土:11:00〜17:00)
休:日祝
http://sanyodo-shoten.co.jp/
『ブルーインク・ストーリー 父・安西水丸のこと』
安西カオリ
ブルーインクの万年筆でスケッチした水丸さんの絵も添えて、全編ブルーで印刷。古いアルバムを見返すように「父・安西水丸」を語るエッセイ。父と娘、2人にしかわからない距離感が切なく描かれています。新潮社
「10年前にオープンした山陽堂書店のギャラリーでは、故・安西水丸さんが毎年原画展を開催し、それは今も継続しています。安西さんにはブックカバーのデザインも依頼しましたが、亡くなられて叶わなかったのが残念。でも安西さんの盟友、和田誠さんが引き受けてくれました」
『海をゆくイタリア』
内田洋子
ジャーナリストの内田洋子さんは、山陽堂書店でのトークイベントに出演をしてくれたことも。彼女は日伊往来40年余り。イタリア半島の12都市を海から訪問。美しい帆船ラ・チチャ号で旅した、140日間の豊穣な航海日誌。小学館文庫
『フランス革命の女たち〈新版〉激動の時代を生きた11人の物語』
池田理代子
漫画では語りつくせなかったフランス革命をめぐる真実の物語。歴史の表舞台の女たちの激しい人生を描く。女性の権利についても考えさせられる。新潮社
『藤田嗣治パリを歩く』
清水敏男
20世紀前半、フランスで活躍した画家・藤田嗣治。著者が藤田ゆかりの街を訪れる。当時の面影が残るパリの写真と共に追体験できるガイド。東京書籍
『隣人の愛を知れ』
尾形真理子
希望のない日常を変えた、出会いと別れの物語。素直になる勇気を得て、新しい人生を踏み出す、6人の女性の半年を描いた恋愛小説。幻冬舎文庫
写真 豊田哲也/取材・文 酒井祥子/編集 今井 恵/再編集 久保田千晴