50代ひとり暮らしの家づくり。動線を考え家事もサクサク、一目瞭然のウォークインクローゼット

暮らしを営む空間の変化や住んでいる環境の変化からは、意外なものが見え、気づきもあります。最近住み替え&リノベをしたスタイリスト工藤満美さんの自宅を紹介。
住みたい街に建てた家で、理想のライフスタイルを叶える。

ダイニングテーブルは『タイムレスコンフォート』で購入。椅子は『ピエール・ジャンヌレ』のリプロダクトと『イデー』。ガラス製ドアの効果で、左手奥の玄関も広くて明るい印象に。
引っ越して10ヶ月。その住み心地は?
「生活の動線をよく考えて造った家なので、家事もサクサクはかどるし、一目瞭然のクローゼットだからサッと用意してすぐ出かけられるし、片付けるのが好きなので簡単に収納できて見た目もすっきり。本当に快適に過ごせています。」
「だから、朝起きると毎日ワクワクするし、海が近くにあると思うだけで心も満たされています。猫たちにとっても居心地がいいみたい」といいます。

2階のトイレ横の手洗いスペース。仕事部屋やベッドルームのドアには、猫が自由に出入りできるペットドア付き。
もちろん、ライフスタイルにも変化がありました。
「仕事もできるだけリモートにシフトして、地元にべったりです。東京に行ってもすぐに逗子に帰りたくなります。」
「引っ越しで整理もしたけれど、気負わない土地柄なので、今持っている服だけで充分。以前のように服を買わなくなりましたね。ファッションよりもライフスタイルを豊かにすることに集中しています」

季節を問わずすべての服が一同に見られるウォークインクローゼット。
100%ここに引っ越して来てよかったと思います。海沿いを走ったり、裏の山に入ってトレイルランのトレーニングをしたり、苦手を克服できた魚や地元の新鮮な野菜を食べて、やりたいことをして、〝海近〟生活を楽しむ今の暮らしや環境を、これからも大事にしていきたいです」
豊かな人生がこの家から始まりました。

約8畳の広さのテラスでは、朝のコーヒーや昼食、夕食をとることも。キッチンから直接、出し入れできる窓の工夫も。

家庭菜園は1年中栽培。生ゴミはすべて『andall』のコンポストで菜園の肥料に。
工藤満美さん自宅の間取り図。

築10ヶ月107平米の3LDK。施工は自然素材の住宅に特化した『ecomo』。リビングルームからキッチンにも2階にもすぐに行けて、洗濯機から洗濯もの干し場への動線も最短。
PROFILE
工藤満美/くどう・まみ
スタイリスト 52歳
洋服に加え、きものの着付けやレンタルサロン「KIMONOBLE」も運営するスタイリスト。アフリカンバティックの浴衣『PEAFOWL TOKYO』主宰。15年前に始めた趣味のトレイルランを継続中。Instagram:@mamikudo
『クウネル』2025年5月号掲載 写真/加藤新作、取材・文/黒澤弥生、間取りイラスト/丹下京子