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日本の魅力を日常に。くらしの中で日本の自然や文化を体感するプログラム「三ツ矢青空たすき」とは?

大人から子供まで幅広い世代にファンが多い「三ツ矢サイダー」。2024年で140周年を迎える、日本生まれの炭酸飲料です。今回ご紹介するのは、その三ツ矢サイダーを生み、育ててくれた日本の豊かな自然や文化を未来に受け継ぐための新しい事業「三ツ矢青空たすき」。今回は、お線香づくりと黒豆茶作り……魅力いっぱいのプログラムを実際に体験してみました!

100年先の未来にたすきをつなぐ「三ツ矢青空たすき」とは

「三ツ矢サイダー」と聞いて思い出すのは、夏の照りつける太陽の下、ほてった体に染み渡るシュワシュワの炭酸の心地よさ。自然の中で家族や友達と飲んだ記憶が刻まれている人もたくさんいるのではないでしょうか。

日本の豊かな自然の中で生まれ育まれてきた飲料ブランド「三ツ矢サイダー」が新たに始めた事業、「三ツ矢青空たすき」。

「自然の好循環・持続可能な暮らし」を100年先の未来につなぐため、自然や文化に親しむ多様な体験プログラムを提供しています。

舞台は福岡県・糸島市。体験を共にしてくれるのは、さまざまなバックグラウンドを持ち、糸島で多彩に活動している「語り部」と呼ばれる方々。森や海、畑などを舞台に、「自然を楽しむ」「食を楽しむ」「つくるを楽しむ」の3つの切り口で、体験プログラムを通して多くの方に日本元来の暮らしの心地よさを伝えています。

体験プログラムに参加すれば、体験だけではなく、語り部と話をすることで知識を深めることができます。そうすることで、日本に伝わるモノ、コトの素晴らしさを感じ、あなた自身が未来へのたすきをつなぐひとりになれるのです。今回は数あるプログラムの中から、オンラインで体験できる2つの人気プログラムに参加してみました。

<体験1>天然素材をブレンド!自分だけのオリジナルお香・線香作り

語り部:阪井麻紀さん

糸島市出身。2011年にアロマを使って、リップクリームや虫除けスプレーなどが手作りできる「アロマの工房 香の宮」をオープン。安心して使える自然な素材だけで作ったお線香を作りたいという想いで生まれたブランド「卑弥香(ひみか)」シリーズも人気。

最初にご紹介するのが、化学香料を使わず、天然香料のみを使ったオリジナルの「お香・線香作り」体験。香木を使った自然由来の香り成分を使用したお香・線香は、市販で売っているものが少なく、希少なものなんだとか。線香の原料も作り方もわからない方でも心配はいりません。語り部・阪井麻紀さんが元気に、そして丁寧に教えてくれますよ。

実際に作り方を見ていきましょう。

事前に郵送されてきた体験キットが素敵!非日常な体験に、始まる前からワクワクです。

高級線香のベースになる「タブ粉」と、水分を加えるとネバネバと粘着力が増す「のり粉」を規定量よく混ぜていきます。その後はアレンジタイム!「白檀」など5種類の香料を思い思いにブレンドしながら、自分好みの香りを作っていきます。

計量カップで水を10ml計って少しずつ入れながら混ぜます。艶々のみたらし団子みたいな見た目で、耳たぶより少し柔らかいくらいの固さになればいい感じ。部屋の湿度によっても違うので少しずつ入れて混ぜながら様子を見ましょう。

空気を入れないように少しずつ丁寧にシリンジに詰めたら、テーブルから垂直に、シリンジをぎゅっと押し込みます。のり粉がついているおかげか中々ちぎれることはないので、思い切りよく押し込むのがポイント。

わざとクネクネと曲げたり、短くしてみたり、様々な形を表現できるのも手作りならでは。シリンジのすべての香料を出し終わったら、このまま1日ほど風通しの良い場所で乾かして完成です。

檜を使ってできた「青空たすき」オリジナル香炉に入れて、世界に一つだけの香りを楽しみます。田舎の風景とサイダーの木彫りが爽やかで可愛らしく、心安らぐひとときに。

体験時間は2時間ほど。ただ黙々と作業するのではなく、語り部阪井さんの香りにまつわるお話や、お香を作るようになったきっかけを聞いたり、他の参加者の方々と楽しくお喋りしながら作っている間に、あっという間に完成しました。

出来あがったお線香は火をつけずとも、ほんのりいい香り。タンスに入れておくのもおすすめ。自然由来の香料で自分好みに調合した香りは気分をあげてくれそうです。防虫効果にもなるのだそう。自然香料のみで作ったオリジナルと市販品の香りを比べて、違いを感じてみるのもいいですね。

<体験2>黒豆とびわ茶を焙煎して、ほっと一息。自家製のお茶作り

語り部:若松潤哉さん

東京都生まれ。「自然と共存し、人と人がつながる場所を作りたい」と一念発起し糸島に移住。果樹、野菜を育てる「わかまつ農園」と、材木置場の倉庫をリノベーションしたカフェ&直売所「お菓子と暮らしの物 りた」を営む。

続いて参加したのは、自分で焙煎して作る黒豆茶・びわ茶の体験プログラム。今回の語り部、若松潤哉さんが自然農法で手塩にかけて育てた黒豆とびわの葉を使います。若松さんの糸島移住ストーリーや農業をはじめたきっかけも気になりつつ、プログラムがスタート!

自宅に届いた焙煎前の黒豆とびわの葉。袋を開けた瞬間、心地よい香りにリラックス。黒豆はそのまま食べるように少し取っておいてもいいですよ。

早速、黒豆を焙煎していきます。フライパンを揺すりながらしばらく炒ると、皮が剥けて香ばしい香りが漂ってきます。豆が擦れる音に耳を澄ませながら、ゆったりとした時間を楽しみましょう。

数分炒ると、焙煎前と後ではほんのり色の違いがわかるように。このぐらいの色の差がでたら十分香ばしいお茶が出てきますが、好みに合わせて焙煎の長さを調節してもOKです。

お湯を注いだら完成!焙煎前のものももちろんお茶になるので、飲み比べてみるのも楽しいですね。色の変化を楽しめるように、透明なコップに注ぐのがおすすめです。

続いてびわ茶作り。細かく砕いたびわの葉を炒っていきます。焦げやすいので、常にヘラなどで動かすのがポイント。焙煎直後から葉のいい香りがしてきます。

焙煎し終わったら、付属のお茶パックに詰めます。そのままマグカップなどにいれ、お湯を注いで少し待てばびわ茶の完成!

黒豆が焦げないようにフライパンをゆすったり、びわの葉を細かく割いたり。決して派手な作業があるわけではないのですが、いつの間にか皆、無心で作業していて、ゆったりとした一体感のある時間が流れていたのが印象的でした。

最後はみんなでお茶を飲みながら、ほっと一息。飲み比べた感想を言い合いながら、大人の贅沢な時間を存分に楽しみました。普段はお店で購入している茶葉も、一手間加えるだけでいきいきとコク深く、特別なティータイムに。

心が豊かになる魅力的な「体験プログラム」がいっぱい!

幻想的な優しい灯り。プスプス穴を開けてつくるひょうたんランプ

ひょうたんをつかったスピーカーやオブジェのアーティストとして国内外で活躍する龍石修さんのガイドでひょうたんランプを作成します。

豊かな森ってどんな森?皮むき間伐材コースター作りと森のお話会

“皮剥き間伐”の間伐材を削って、オリジナルコースターづくりにチャレンジ!自分好みの形や触り心地になるよう、間伐材をやすりで磨いていきます。

「三ツ矢青空たすき」では、今回ご紹介したプログラム以外にも、実際に糸島の地に集合して行う体験から、おうち時間を彩るオンラインの体験まで、季節によって変わるプログラムが多数用意されています。

人とのふれあいや自然との共生といった新しい体験を通して、日本の自然の恵みや豊かな文化を「たすき」のように未来につなげていく。そんな心躍る取り組みをぜひ、皆さんも楽しんでみてはいかがでしょうか。

三ツ矢青空たすき

取材・文・撮影/久保田千晴

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