部屋やごはん、お気に入りの道具たちを本人撮影の写真で見せていただき、バトンを繋いでいくリレー連載。前回の杉浦さやかさんのバトンを受けてご登場いただくのは、画家でデザイナーの浮須恵さんです。
浮須さん・暮らしのルール
1)朝に散歩をする
2)部屋に光を取り入れる
3)まずはやってみる
20代に暮らしていた北米の自然から大きな影響を受け、自然に対する敬意を軸に制作を続ける、画家の浮須恵さん。アトリエを兼ねた自宅で、猫2匹とのんびり暮らしています。
「地元で、子どもの頃からある模型屋の2階に住んでいます。2メートルを超える大きな作品を制作することがあるので、大きな壁のある倉庫のような物件を探していて、以前は倉庫や事務所として使われていたこの部屋に出合いました」
制作をしながら農業をして、収穫したブルーベリーや苺でジャムを作ったり、野菜を使った料理を楽しむ浮須さん。どんなことでも、思いついたことをやってみることを心がけているそう。
「まずひとつやってみるとその後続いていくので、最初の一手は臆せずにやってみるようにしています。そうして習慣になったことのひとつが、朝の散歩。朝陽を浴びるとスタートに張りが出て、1日が長く感じます。夜明けと同時に鳥のさえずりが始まり、いつもの風景がまっさらに更新されているようで嬉しくなります。また、陽の光は制作する作品のテーマでもあるので、生活する上でも大切。季節によって光の取り入れ方を変えたり、インテリアのライトを多く置くなど、明るい部屋になるように工夫しています」
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profile
浮須恵/うきすめぐみ
日本大学芸術学部美術学科を卒業後に渡米、グラフィックデザインスタジオにてグラフィックデザイナーを務める。帰国後、レコード会社に就職。福山雅治氏やBON JOVIなどのCDジャケットを制作。2008年より、マスタープリンターが率いる工房にてリトグラフの制作を始め、”アートを通して自然と一体になる” をテーマに、制作活動をする。国内外で展示多数。現在はイタリアのファニチャーブランド『カッシーナ・イクスシー』で取り扱い中。
http://www.ukisu.com
浮須さんがバトンを渡すのは、文筆家の甲斐みのりさん。「友人宅で開かれたワークショップで出会ったみのりさん。緻密で清廉な著書のイメージとはまた違う、とぼけたかわいらしい人柄がとても魅力的。書庫のような素敵なアトリエでの暮らしをぜひ見てみたいです」と浮須さん。甲斐さんの暮らしは、11月下旬に公開予定です。どうぞお楽しみに。