体感温度マイナス3℃!奇跡の清流「仁淀ブルー」を求めて高知へ【大人のニッポン観光】

連続テレビ小説「あんぱん」の放送で注目度が高まる高知。「奇跡の清流」と呼ばれる高知・仁淀川の清らかさを紹介します。 透明度が高く、川床に多い岩の影響で、エメラルドブルーに輝く「仁淀ブルー」を動画でも堪能してください。
心洗われる水辺の風景と 清流に育まれた名産。
清流を求めて一路高知へ。川の多い高知でも透明度の高さで知られるのが「仁淀ブルー」と称される仁淀川。高知県のほぼ中心を流れる、四国三大河川のひとつです。
spot1/にこ淵
目指したのはひときわ透明で鮮やかなブルーに出会えると地元の方が教えてくれた『にこ淵』。水が青く透き通るのは、透明度の高さはもちろん、川床に多い「緑色片岩」という青緑の石のおかげなのだとか。神秘的な滝つぼに太陽の光が差し込むと、水面がブルーグリーンに輝き、その美しさにしばし時間を忘れます。

「仁淀ブルー」を代表する観光名所。滝つぼに日差しが真上から差し込むと、水の底まで透き通る美しいブルーに。水神の化身とされる大蛇が棲むと言い伝えられている神聖な場所だけあり、凛とした空気に背筋が伸びる。
眺めているだけではもったいないと、身ひとつで浮いているような感覚を味わえる透明のカヤックで水上散歩へ。流れが穏やかなので初心者でも水上のアクティビティが楽しめるのも仁淀川の魅力のひとつ。
spot2/仁淀川上流で水上散歩

最も透明度が高い川の上流では、カヤックやSUPなどの水遊びに挑戦を。川の流れが穏やかだから初心者でも安心。透明なカヤックでゆっくりと水上散歩を楽しめば、川に浮いているような自然との一体感を味わえる。
仁淀川アウトドアセンター
住:吾川郡仁淀川町長屋6番地
電:0889-20-9619
営:8:00~17:00
仁淀川に育まれた、美しい文化。
川沿いの町特有の名産にも触れたいもの。1000年以上の歴史を持つ「土佐和紙」で知られる、いの町では、今も職人たちが伝統的な手漉きの技法を守り続けており『いの町紙の博物館』では、その歴史を体感することができます。佐川町ではうなぎや日本酒など、きれいな水に育まれた美食との出会いも。
spot3/いの町紙の博物館

仁淀川下流のいの町は、古くから紙の町として知られ、国指定の伝統的工芸品「土佐和紙」を継承し続けている。『いの町紙の博物館』では、職人による伝統技法「流し漉き」の実演を見学。この道70年以上という友草喜美枝さん(88歳)の手捌きに思わず見惚れてしまう。
いの町紙の博物館
住:吾川郡いの町幸町110-1
電:088-893-0886
営:9:00~17:00※流し漉き体験は毎月第1日曜日のみ開催
休:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
spot4/大正軒

川の町のグルメといえばうなぎ。『大正軒』は大正2年創業の老舗。全室個室で焼きたてを提供してくれる。「うな重上」¥4,180は、香ばしくパリッと焼き上げた肉厚のうなぎがずっしり。うざくやうまきなどの一品料理も。
大正軒
住:高岡郡佐川町甲1543
電:0889-22-0031(2名から要予約)
営:11:00~14:30、17:00~19:30
休:日曜 ※変更あり
翌日は山合いの宿の主人に一見の価値ありと勧められた「雨竜の滝」を目指して『中津渓谷』へ。神秘的な滝の迫力に圧倒されつつ、長い年月をかけて形作られたダイナミックな渓谷を散策してリフレッシュ。どこまでも澄んだ水面を眺めていると、心も頭も澄み渡っていくような爽快感に満たされました。
spot5/中津渓谷

『中津渓谷』の最大の見どころ、雨竜の滝。しぶきで髪や服が濡れるほどの水量は圧巻。断崖に囲まれた神秘的な空間で滝の轟音に身を委ねていると、異空間にいるような不思議な感覚に。
spot6/浅尾沈下橋

仁淀川で見られるいくつかの沈下橋の中でも最も景観が美しいと言われており、映画のロケ地としても知られている。沈下橋とは川が増水すると水面下に沈む橋のことで、川の多い高知ではよく見られる。
写真 玉井俊行、取材・文 吾妻枝里子
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『クウネル』NO.134掲載
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