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どっぷり高知旅・初夏の巻。大自然と旬グルメに触れる“ふた旅”

季節を問わず、いつ訪れても楽しい高知県。前回の冬の巻に続き、初夏におすすめの大自然スポットと旬グルメを巡る旅をどっぷりと!

身も心も解き放つ天空の道。ドライブの聖地「四国カルスト」へ

高知を旅しているとたびたび視界に飛び込んでくる、県北部の険しくも美しい山の稜線。あの雄大な四国山地をどっぷり味わってみたくなり、目指すは、高知と愛媛の県境にまたがる『四国カルスト』へ。
実はココ、日本三大カルストの中で最も標高が高いカルスト台地。特に東西約25kmにわたって山の尾根を走る県道383号線は、“天空の道”とも呼ばれる日本屈指のドライブルートなのです。

県中西部、お茶の隠れた名産地でもある津野町から山道をぐるぐるとのぼり、四国カルストエリアの東端にあたる天狗高原へ。津野町は四万十川の源流地点なので、道中も山深い景色を堪能!

険しい山道を登り切った先にある天狗高原の標高は1000〜1500mほどで、四国カルストの中で最も標高が高いエリア。ここから先は、石灰石の奇岩が点在する非日常な天空の世界が広がります。

四国カルスト天狗高原の東には森林セラピーロードがあり、遊歩道にはウッドチップが敷き詰められた足腰に優しい道となっています。森の中で植物観察や自然に癒されながら、ハイキングを楽しめます。

天狗高原から西へ伸びる県道383号線は、日本百名道にも選ばれている道。春の雪解けを待ち、晩春から夏にかけてが旅のベストシーズンです。天狗高原から西へ進むと風車が見え、牛が牧草を食む牧歌的な光景が広がって、もはや車を走らせるだけで心身が浄化されるような気分に。ちなみに付近にはガソリンスタンドがないので、燃料に余裕をもって目指すことをおすすめします!

四国カルストの絶景といえばこの草原! 全国のドライブ好きが愛車でわざわざ駆けつけるのもうなづけます。草原に点在する石灰石は、羊の姿にたとえられることも。

まるで四国山地に抱かれているような、カルスト台地からの景色。この険しい山々を足で行き来したかつての人々に思いを巡らせていると、心に自然と感謝の気持ちが湧き起こってきます。

四国カルスト県立自然公園

住:高知県津野町芳生野乙
※県道383号線は冬季閉鎖あり

本家公認!睡蓮咲く『モネの庭』で名画の一部になる

光さす池に浮かぶ睡蓮と、藤棚が彩る緑の太鼓橋。高知にいながら、あの「モネの庭」を体験できるスポットがあると知った一行は、県東部の緑豊かな北川村を目指します。
印象派の巨匠クロード・モネが43歳のときに移り住んだ地、北フランスのジヴェルニー。彼は自分の理想を詰め込んだその家と庭をインスピレーション源として、名作『睡蓮』シリーズを生み出しました。そんな、世界中の絵画ファンが憧れるジヴェルニーの庭をモデルにしたのがここ『北川村「モネの庭」マルモッタン』。なんとこちら、本家モネの庭の指導のもと造り上げられ、世界で唯一「モネの庭」を名乗ることを許された場所なのです。

園内には睡蓮の池を中心とした「水の庭」をはじめ趣向を変えた3つの庭があり、それぞれの要所にモチーフとなったモネの絵画をパネルで展示。

「水の庭」の睡蓮の池にかかる太鼓橋は、季節や時間帯で様々な表情を見せてくれる園内でも人気のフォトスポット。モネの絵画の中に入り込んだような、ロマンティックな気分に浸れます

同園のオープンは2000年。北川村が町の再起を図った一大プロジェクトとして企画したもので、温暖で植生豊かな高知の自然環境を活かした稀有なスポット。農薬などを極力使わずに育てられている園内の花や木々は、ありのままの自然の美しさとパワーに満ちていました。
園内には北川村の自然を一望できるカフェや品揃え充実のギャラリーショップも。モネ好き、庭園好きなら一度は訪れてみたい場所です。

睡蓮の株も、本場ジヴェルニーの庭から株分けしたもの。見ごろは4月下旬〜10月ごろ。

最も人気があるのは、モネが咲かせたいと願った熱帯性の青い睡蓮。こちらは7月〜11月ごろに開花。

北川村「モネの庭」マルモッタン

住:高知県安芸郡北川村野友甲1100
開園時間:9:00〜17:00(最終入園16:30)
休園日:6月〜10月の第一水曜日、12月〜2月
公式HP:https://www.kjmonet.jp/

土佐の旬と土産探しに最適! 地元のスーパーマーケットツアー

前回の高知旅で思い出深い滞在だった、土佐愛溢れるホテル『OMO7高知 by 星野リゾート』に今回も宿泊。今回の宿泊の目的の一つは、ホテルのアクティビティ「土佐のスーパーマーケットツアー」に参加すること! ホテルスタッフの“OMOレンジャー”がスーパーマーケットの店内を一緒に巡りながら高知独自の食材や調味料、加工品を紹介してくれる、というもの。地元スーパーを巡って高知を知る、絶好の機会です!

OMOレンジャー秋葉直人さん。店内の押さえるべきポイントを丁寧に案内してくださった。

朝9時。向かったのは、高知県内に20店舗以上を展開する地元密着型スーパー「サンシャイン」。ホテルから徒歩15分ほどにある「サンシャイン クレア店」にオープンと同時に入店。スーパーの品揃えを知り尽くすOMOレンジャーが、地元の特産物やローカルフードなどを案内してくれます。

毎日採れたての野菜が並ぶ「太陽市」コーナー。写真付きで生産者の紹介もされていて、安心。

名産の四万十生姜やさつま芋など、推しの土佐食材がたくさん。丁寧な説明が書かれたPOPもありがたい。

高知といえばの「ポン酢」が驚きの品揃え。秋葉さんによるポン酢の「適性診断」で、自分好みのポン酢を見つけることができた!

高知はタレ文化も発達。高知南西部の宿毛(すくも)のソウルフードは焼肉だとか。地元に愛される焼肉店〈天下茶屋〉のオリジナルたれは様々な料理にも使えて、土産にもおすすめだそう。

高知県内に3店舗展開する人気店「まんしゅう」の人気メニュー〈ジャン麺〉が入荷するのも、ここサンシャインだけ。数量限定のため、毎週土曜11時より販売、毎度売れ切れるそう。

漬物コーナーで一際品揃えが豊富だったキムチ。「よさこいキムチ」の〈とまと&ちーズ〉や〈うずらの卵〉、新高梨を隠し味に使っている「高麗キムチ」など、地元メーカーの珍しい品揃え。

土佐っ子なら誰でも知っている「コミベーカリー」の人気スイーツも。ふわふわのチーズケーキは、夕方には売れ切れてしまうそう。

ゆずや文旦を使った地元酒蔵のリキュールやワインなど、お酒も種類豊富。

OMOレンジャーのアドバイスをもとに「サンシャイン」で購入したものの一部。クール便で送ることができたので、気になった冷蔵品も購入できた。

県外者には見つけにくい「へぇ!」がたくさんあって、ワクワクしっぱなしのスーパーマーケットツアー。「サンシャイン」ではクール便での発送も受け付けてくれるので、スーパーで見つけた高知の味を自宅で楽しむことも可能。ぜひ利用してみてください。

サンシャイン クレア店

住:高知県高知市北本町3-8-17
営業時間:9:00〜21:00

OMO7高知 by 星野リゾート

住:高知県高知市九反田9-15
TEL:050-3134-8095(OMO予約センター)
宿泊料金:1泊53,000円〜(1室あたり、税込、夕朝食付き)
公式HP:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7kochi/
土佐のスーパーマーケットツアー
要予約(空きがあれば当日参加可) 無料

毎日のようにあちこちで立つ「市」も見逃さず

毎週土曜、池公園で開催されるオーガニックマーケット。

追手筋で開催される「日曜市」に代表されるように、高知県では、毎日のように様々な場所で「市」が立ちます。それも“365日、旬がある”と言われる、高知ならではの風景。
何度も訪ねている高知ですが、今回の滞在では、初訪問の「金曜市」、土曜の「オーガニックマーケット」の2箇所に足を運んでみました。

JR高知駅の近く、高架下で開催される「金曜市」。プロの料理人も通うことで知られ、小規模ながらも知る人ぞ知る狙い目の市。

採れたての旬の野菜が数多く並ぶこちらは、金曜市のみ出店する人気店。他では食べられないジャガイモの味をぜひ試して!

植田愛子さんと息子さんのお二人が営む上質な干物店は、日曜、木曜、金曜の市に出店。愛子さんは「市」の顔的存在!

味見させてもらった特上新どれチリメン(100g600円)は、ふわふわの食感で美味!

池公園で開催される土曜市「オーガニックマーケット」。オーガニック食材を使った惣菜店は、ランチを調達する人に人気。小豆ゴロゴロ&ビッグサイズのぼたもちが豪快!

ちょうど旬だった土佐文旦はMから3Lのサイズを1個から買える。一見不恰好の見た目は有機栽培の証。味は最上級でした。

有機国産小麦と自家製酵母を使ったパンが大人気の「ぶどうのたね」。店頭には使っている酵母や材料の丁寧な説明が掲げられていて、店主の接客も優しい。持ち帰ったブラッドオレンジのカンパーニュとシナモンロールは、すぐにでもリピートしたいほど美味。

大人も楽しめる! やなせたかしと暢夫妻のふるさとへ

©やなせたかし

2023年の『らんまん』に続き、高知県がふたたび“朝ドラ”の舞台に!
現在放映中のNHKの連続テレビ小説『あんぱん』は、高知県出身の漫画家・やなせたかしさんと妻・暢(のぶ)さんがモデル。やなせさんのふるさとである高知県香美市にある香美市立やなせたかし記念館は、代表作アンパンマンの世界をテーマにしたアンパンマンミュージアムや、やなせさんが編集長を務めた雑誌『詩とメルヘン』の世界を紹介する詩とメルヘン絵本館など、やなせさんが生んだ数々の作品に出会える場所がたくさん。さっそく訪ねてきました。

アンパンマンミュージアム
やなせさんの代表作アンパンマンをテーマにした美術館。ここでしか見られないやなせさん描き下ろしのキャンバス画や原作絵本の原画まで、アンパンマンの世界をたっぷりと楽しめます。遊び心満載の壁画や、やなせさんの心打つメッセージも館内のあちこちに散りばめられているので、探しながら館内を見て回るのもおすすめ。

©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
大きなバルーンが出迎えるエントランス。“かくれんぼの木”は毎正時「アンパンマンのマーチ」が流れるからくりじかけ。

“朝ドラ”の主人公・暢さんご本人が写った、やなせ夫妻の貴重な写真も。やなせさんとは高知新聞社の同僚として知り合い、高知の女性らしい“はちきん”な性格だったそう。

©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
床のパネルを読み進めればアンパンマン博士になれるAtoZが。自分の好きなキャラクターを探すのも楽しい!

エントランスの大階段は自由に座って、絵本を読んだり、休んだりすることができる。

地階にあるアンパンマンワールド。ジャムおじさんのパン工場には、かまどの中を再現した立体展示が。焼きたてのいいにおいがしてきそう!

©やなせたかし
4階の「やなせたかしギャラリー」では、アンパンマンの絵本原画やタブロー画を鑑賞。この美術館のために描き下ろした原画もあり、アンパンマンの作者が描いた世界へと没入してしまう。

ミュージアムには、おもちゃやぬいぐるみ、文房具など歴代のアンパンマングッズを展示したガラスの収蔵庫や、「それいけ!アンパンマン」の過去のアニメ作品を上映するシアターもあり、見どころ満載。オリジナルグッズを揃えるミュージアムショップにも、来館記念にぜひ立ち寄って。

©やなせたかし ©やなせたかし/フレーベル館・TMS・NTV
アンパンマンミュージアムの屋上に現れるアンパンマン。1日に数回現れる!

詩とメルヘン絵本館
アンパンマンミュージアムに隣接する、もうひとつの美術館。雑誌『詩とメルヘン』の表紙原画や挿絵など、やなせさんの“編集長”としての仕事を垣間見ることができます。原稿の一つ一つからやなせさんの細やかな人柄を感じることができ、感動すら覚えます。大人必見のギャラリー。

現在の特別展では1973年〜2003年に刊行された雑誌『詩とメルヘン』(サンリオ刊)、全359冊を展示。すべての表紙をやなせさんが一人で手掛けていたことにも驚かされる。(展示は替わる場合があります)

やなせさんの功績を巨大年譜で展示。アンパンマンの生みの親という以外に、漫画家、デザイナー、詩人・エッセイスト、編集者、絵本作家、エンターテイナーなどの顔も持ち、多才だったことがよく分かる。(展示は替わる場合があります)

1945年終戦の日の出来事を漫画家的視点でユーモアを交えて描かれたイラストと随筆は、見応えがありました。戦争を経験して知った「正義はある日逆転する」という衝撃から、「逆転しない正義とは何か」を問い続けたやなせさん。詩とメルヘン絵本館は、やなせさんのメッセージやお人柄に触れることのできる貴重な場所です。

香美市立やなせたかし記念館

住所:高知県香美市香北町美良布1224-2
TEL:0887-59-2300
開館時間:9:30〜17:00(最終入館16:30)
休館日:火曜(祝日の場合は翌日)
公式HP:https://anpanman-museum.net/

©やなせスタジオ

香美市立やなせたかし記念館のご近所にある大川上美良布神社にも、ぜひ足を運んでみて。
やなせたかしさんが神社のために特別に描いたという十二支のイラストを見ることができます。人気の干支のお守りはホームページからも購入が可能。

大川上美良布神社

住:高知県香美市香北町韮生野243
公式HP:https://www.birahujinja.jp/

撮影/和田裕也 取材・文/小堀真子 編集/神保亜紀子

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