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*どっぷり高知旅・冬の巻/後編。洞窟探検やゆずの聖地までローカル散策が面白い!【クウネルふた旅】

冬こそじっくりめぐりたい、いま「ふた旅」の高知へ!
北は雄大な四国山地、南は荒々しい太平洋。厳しくも美しい自然に囲まれた高知の旅は、海辺の小さな町や山間の村々にも心躍る出会いがあるんです。
高知のローカルスポットに注目する冬旅、おいしい味に注目した前編に続いて後編は、国道沿いから数分で入れる大迫力の海食洞や、山間のゆずの聖地、ニラの名産地で味わうホットなご当地メニューなどをレポート。温暖な気候だからこそ冬でもアクティブに散策を楽しめる、どっぷり高知旅はまだまだ続きます!

7 / 住宅街に神秘の絶景!? 太古の地球を感じる『伊尾木洞』

高知市内から車で約1時間。訪ねたのは高知県の東部、安芸市です。ここ『伊尾木洞』は、海沿いの国道55号線から一本小道を入っただけの、なんの変哲もない住宅街にあります。
一歩踏み入ると、そこには太古の地球を感じる大迫力の世界が広がっていました。

国道沿いの専用駐車場から約100m。普通なら用水路と見間違ってしまうくらいの小川の先に見える大穴が、伊尾木洞の入り口です。

一歩踏み入れるといきなり神秘の世界。高さ約5m、幅約4m、全長約40メートルほどの小さな洞窟で、左右の壁には貝の化石が見られるところも。

洞窟を抜けると、そこは40種以上ものシダ植物の群生地。このシダ群落全体が国の天然記念物。

NHKの連続テレビ小説『らんまん』で描かれた植物分類学者・牧野富太郎博士も、この地でシダ植物の採集を行ったとか。

現実と異世界を結ぶ入口にも見えませんか?

洞窟の先は往復約880mの比較的険しい渓谷になっており、沢歩きなどに慣れているなら最奥の小滝を見に行くのもおすすめ。もちろん、約40mの洞窟をくぐるだけでも太古の地球にタイムトリップしたような非日常気分が味わえます。
また、近隣にある伊尾木洞観光案内所では長靴の無料レンタルも。特に雨が降った翌日は洞窟内の水が増水するので、足元にはくれぐれもご注意を。

伊尾木洞観光案内所

住:高知県安芸市伊尾木177-9
営業時間:9:00〜17:00
無休
HP:https://www.akikanko.or.jp/

8 / ゆずしかなくても、すべてがある。馬路村の恵みどっぷり。

今やポン酢といえば「馬路村の!」と言えるほど、全国にファンを獲得した馬路村。人口はわずか800人程度。昭和30年代後半からゆずの栽培に注力し、ゆず一つで一念発起。村おこしの成功例としても注目される村です。
村にはゆずの加工品の販売のほか、加工場の見学や行列のできるベーカリーなどがあり、わざわざでも行く価値ありだとか。今回、念願の初訪!

馬路村は「日本で最も美しい村連合」にも加盟。県木の魚梁瀬杉でも知られる山間の小さな村。

訪ねた11月初旬は、ちょうどゆずの収穫が始まるとき。村周辺にはフレッシュな実をつけた木々がたくさん見られました。

訪ねた日は、村主催の収穫祭「ゆずはじまる祭」の日。この日は、馬路村の名物ドリンク「ごっくん」の無料給水所が出現していました!

1年を通してゆったりとした時間が流れる馬路地区では、ゆず製品の加工場で名物ドリンク〈ごっくん〉の製造ラインを見学したり、お土産ショッピングが可能。周辺の町や村から通い詰めるファンも多いという天然酵母のベーカリーや、心身を温める温泉宿もあります。せっかくここまで足を運んだならば、1日どっぷり村の空気に浸ってもいいかもしれません。

ゆず製品や木工芸品なども取り揃える、馬路地区の農協直売所『ゆずの森の店』。

ポン酢だけでこの種類。県外に出回らないポン酢は、まさに買い。

農協直売所の隣にある人気のベーカリー『うまじのパン屋』は、地元民にもリピーター多し!

『うまじのパン屋』で買った〈フィセル〉(270円)、〈くるみレーズンばとん〉(300円)など。青空テラスで焼きたてをいただきました。素材の味がしっかりと感じられる味わい深いパンは、評判どおり、おいしい〜!

ゆずの加工場では、ゆずドリンク〈ごっくん〉の製造現場を見学。

ポン酢やジャム、化粧品などの日用品まで、馬路村で製造されるたくさんのゆず製品。

工場の中にはこんなコピーも。村民が一体となってゆずを街に届けるべく思いがジーンと伝わってきました。

馬路村産のすべての製品が揃う『ゆずの森の店』でお買い物を。圧倒的な商品数に目移りしつつ、有機認定ゆずのみを使用した減塩ポン酢〈ぽん酢しょうゆ 朝日出山〉、ゆずを使用した入浴剤、ハンドクリームなどをお土産に。

馬路村役場

住:高知県安芸郡馬路村大字馬路443
TEL:0887-44-2111
HP: https://vill.umaji.lg.jp/

9 / 香南市でしか食べられない!? 絶品「ニラ塩焼きそば」

高知取材2日目。「今夜は何を食べよう?」と調べていたところ、香南市に〈ニラ塩焼そば〉なるご当地メニューがあることを知り、いざニラ塩焼そば探しの旅へ。
高知市のお隣、香南市は生産量日本一のニラの産地。上質なものとなると有名料亭で使用されることもある香南市産のニラは、葉が厚くぷっくりとして柔らかな食感が魅力です。

お好み焼き店で見つけた「塩焼きそば」。キャベツや麺が見えなくなるほど投入された約600g(3人前)のニラ! 鉄板の上で踊りまくる威勢の良さが伝わるでしょうか。

最後に塩だれをひとまわりかけ、混ぜ合わせたらできあがり。好みでレモンを絞っていただきます。取材チーム一同、一口入れたとたん目がまんまるに。ニラはシャキシャキとした食感があるのに柔らかく、風味が濃厚! これはやみつきになりそう…。

麺が埋もれて見えなくなるほどたっぷりのニラに豚肉等を加えた、見た目にもパンチの効いた焼きそば。ニラの甘みを引き出す塩だれを使用しているのがポイントで、さっぱりとしたおいしさとニラのシャキシャキ感は確かにクセになりそう。
香南市内の飲食店でのみ味わえるこのご当地メニュー。ニラは身体を温める成分も含有しているから、冬の散策時には絶好のチョイスです。

10 / 冬に咲きます!『牧野植物園』でバイカオウレン探し

高知が生んだ日本の植物分類学の父・牧野富太郎博士が愛した花といえば、バイカオウレン。博士ゆかりの様々な植物に出合える人気スポット『高知県立牧野植物園』のシンボルマークにもなっているバイカオウレンは、12月〜2月中旬に見ごろを迎える冬の花なんです。
約8haの広大な園地に、充実の資料館、ダイナミックな温室なども備えるこの植物園には、春夏秋冬すべての季節に見どころがあります。花が少ない季節だからこそ、展示館の鑑賞にどっぷり時間をかけるのも一案。訪れるたび、私たちに新鮮な感動を与えてくれること間違いなしです。

今花を咲かせているもの、実っているものにはわかりやすく目印付き。園内の植物にはきめ細やかに解説や見どころなどの情報が添えられており、職員の深い植物愛を感じずにはいられません。

冬に訪れたなら、ぜひ探したいのがバイカオウレン。牧野博士と特に関わりの深い植物には、博士が描いた植物図が添えられていることも。

非日常へといざなう温室の入り口、みどりの塔はまるでジブリ映画の中に迷い込んだような気分。

国内外から集めた色鮮やかなジャングルの花木・果樹を1年中鑑賞できる温室も、見どころ満載。

高知県立牧野植物園

住:高知県高知市五台山4200-6
開園時間:9:00〜17:00(最終入場16:30)
年末年始休(メンテナンス休園あり)
HP:https://www.makino.or.jp/

11 / 冬の太平洋に沈む、南国土佐の感動サンセット!

今日もどっぷり歩いた!食べた!大充実の1日の帰り道、安芸市の海岸沿いの道でサンセットに出合いました。実は南国土佐は日本屈指の夕陽スポット。太平洋にゆっくり沈む夕陽と、海と空のドラマティックな色彩の変化は、空気が澄み切った冬こそ一見の価値ありです。
ちなみに冬の海岸沿いでは、運が良ければ「だるま夕陽」なる自然現象が見られることも。温かい黒潮から昇る水蒸気と冷たい大気の境目に光が反射し、海面からもうひとつの太陽が昇ってくるように見える蜃気楼の一種だそう。いつかは拝んでみたい憧れの光景です。

12 / 土佐愛にどっぷり浸る街ナカのホテル『OMO7高知 by 星野リゾート』

ローカルに親しむ旅なら、宿でも地元の空気にどっぷり浸かりたい!
今回私たちが宿泊先に選んだのは、そんな思いがアクセス抜群な“街ナカ”で120%叶う、『OMO7高知 by 星野リゾート』です。

2024年6月にグランドオープンした『OMO7高知 by 星野リゾート』は、地元の郷土料理を豊富に取り入れたビュッフェや、旅の疲れを癒してくれる大浴場といったサービスの他に、高知のあらゆる魅力を“こじゃんと”(徹底的に)体感させてくれるホテル。

土佐和紙の壁紙や檜の家具に心安らぐ客室には、土佐犬が宴会を楽しむ姿を描いたウォールアートも。

お部屋の窓から眺める、四国の山々の景色は夜景も素晴らしい! 山と海に囲まれた陸の孤島だったからこそ、土佐っ子には来客を手厚くもてなす「おきゃく」の精神が育ったとか。

ディナーはビュッフェスタイル。目の前で炎を上げて仕上げるカツオの藁焼きや、名物の芋けんぴを使用したデザートも人気。

ビュッフェでは高知の皿鉢(さわち)料理をフィーチャー。大皿に様々なメニューを盛り付ける“マイ皿鉢”スタイルが楽しいと評判!

『OMO7高知 by 星野リゾート』では、ホテル考案のアクティビティが大好評。どこからともなく人が集まってお酒を楽しむ、高知特有の宴会文化「おきゃく」について学べる講座や、高知人が愛する「よさこい祭り」をなんと毎晩ライブで楽しめる「よさこい楽宴LIVE」など、宿泊客なら自由に参加が可能。まさに泊まるだけで、高知を“どっぷり”と感じることができます。

毎日1階の大階段で開催される『土佐のおきゃく講座』。お酒好きな高知だからこそ生まれた「べく杯」のお座敷遊びなどユニークな伝統文化を知ることができ、ますます高知にどっぷり。

『よさこい楽宴LIVE』は、満員御礼となることもしばしば。ショーはすべてホテルスタッフが心を込めて作り上げています。客席にも鳴子が配られ、みんなで大盛り上がり! こちらも毎日開催。

リラックス気分の部屋飲みも、せっかくなら土佐流に!「おきゃく講座」で教えてくれた、お座敷遊びに使用する「べく杯」を部屋で体験できる『酔っちょれセット』(4,800円)も大好評。「べく杯」はお土産としてお持ち帰りできます。

OMO7高知 by 星野リゾート

住:高知県高知市九反田9-15
TEL:050-3134-8095(OMO予約センター)
宿泊料金:1泊53,000円〜(1室あたり、税込、夕朝食付)
HP:https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo7kochi/

13 / 土佐みやげは『とさのさとAGRI COLLETTO』で全部揃う!

高知旅の締めくくりは、やっぱりお土産! 高知市の中心、北御座にある土産の複合施設『とさのさと』は、県産品をあまねく揃えた充実の品揃えが魅力です。
地産のものを使った加工品やお酒から、野菜など生鮮食品が買える巨大なファーマーズマーケットも併設されており、ハズレなしの土佐土産が見つかります。

県内全域の名物菓子や、高知といえばのカツオ節、ゆずぽん酢などが充実のセレクトショップ『とさのさとAGRI COLLETTO』。各地に赴いたときの買い忘れもほぼカバーできます。

『JAファーマーズマーケットとさのさと』では、野菜&柑橘王国・高知の凄さを目の当たりに。元気な野菜は、旅の最終日にここでまとめ買い。自宅で料理する楽しさもひとしおです。

とさのさと

とさのさとAGRI COLLETTO
住:高知県高知市北御座10-10
営業時間:10:00〜19:00(ショップ&テイクアウト)、10:00〜20:00(レストラン)
無休(1月1日・2日を除く)

JAファーマーズマーケットとさのさと
住:高知県高知市北御座10-46
営業時間:9:00〜19:00
無休(1月1日〜4日を除く)

HP: https://tosanosato.jp

どっぷり高知旅キャンペーン推進委員会

公式サイト:https://doppuri.kochi-tabi.jp/

写真 和田裕也
取材・文 小堀真子
編集 神保亜紀子

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