大人のホテルステイに伊東温泉の『川奈ホテル』が魅力的なワケ/『hal』店主・後藤さんの小旅行
静岡・沼津で暮らしの道具の店『hal(ハル)』を営む後藤由紀子さん。50代ならではの装い、台所の工夫、人付き合いのコツなど、暮らしにまつわるさまざまなことを紹介した著書を多数出版しています。日々の生活から生まれるアイデアや気づきは素直で等身大。多くのファンの心をつかんでいます。そんな後藤さんの暮らしのエッセイをお届けします。
旅の楽しみ方が変わってきました
「いつか泊まってみたい」と思う憧れのホテルや宿がいくつかあります。
そのひとつ、静岡にある伊東温泉の『川奈ホテル』に今年の1月末、泊まってきました。
ここ数年、遠方への旅行は控えていたこともあり、夫との慰安旅行はもっぱら近場が多くなりました。「近くにもいいホテルがいっぱいあるよね」ということで川奈ホテルへ。「このホテルは食事もお湯も素晴らしく、お風呂はチェックアウトギリギリまで3回も入ってしまいました(笑)」
同じ伊豆半島でも日の出が海からだということを知り、東と西ではまったく違うという発見もできました。ひたすらのんびりとして、とてもリフレッシュできたのです。
こんなふうに、最近はもっぱらホテルステイを楽しんでいます。以前は、旅というとあっちこっちへ繰り出すのが当然でした。でももう、年齢的に街中を練り歩く気力も体力もありません。
全力フルスロットルでめいっぱい詰め込むのではなく、余力を残してホテルや宿のお部屋でまったりする時間もいいなと思うようになったのです。
特別なホテルではなくても味わえる非日常を
仕事やプライベートで東京へ行くことも多いので、ビジネスホテルもたびたび利用しています。私がよく使うのは駅と直結している『ホテルメッツ』系列のホテル。平日に利用するのが多いこともありますが、都心からちょっとだけ場所をずらすとグッとお得になるのも嬉しい点です。
清潔なお風呂で温まり、清潔な寝具でぐっすり寝て、朝には人さまが作ってくれた食事をいただく。こんなに贅沢なことはありません。非日常を手軽に味わうことができて、「また明日から頑張ろう!」と思えるのです。
泊まるだけでなく、友人とホテルのアフタヌーンティーを楽しんだり、独立した息子と娘を呼んでホテルで食事をすることも。また、ホテルのロビーで人間ウォッチングをするのも大好きです。
若い時はホテルというと、ちょっぴり緊張して、どこか気後れしてしまうことも。でも今やっと、ホテルステイやホテルでの時間を楽しめるようになってきました。ようやく大人っぽいことができるようになったようです。歳をとるのも悪くないですね(笑)
来月は夫と『神戸北野ホテル』へ泊まる予定で、いまから楽しみにしています。
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この記事の
プレミアムメンバー
後藤由紀子
静岡・沼津で器と雑貨の店『hal』を営む。近著に『雑貨と私』(サンクチュアリ・パブリッシング)。ママ向けオンラインコミュニティ「ママカレ」(小田急電鉄)で講師を務めるほか、YouTube「後藤由紀子と申します。」も好評。voicy:ささやき女将のごきげんRadioも2022年よりスタート。
http://hal2003.net
Instagram:@gotoyukikodesu、@halnumazu