創業当時、夏目漱石や高村光太郎・智恵子など多くの文豪たちの憩いの場となったという逸話を持つ、洋食レストラン『松本楼』。名物のカレーを味わいに、日比谷公園を訪ねてみませんか?
洋花、洋楽、洋食の〝3つの洋〟をコンセプトに、日本初の近代的洋風公園として明治36年に開園した日比谷公園。その一角に西洋料理のレストランとして同時オープンしたのが『日比谷松本楼』です。
3階建てのおしゃれな 洋館が人気を呼び、新しもの好きの間で「松本楼でカレーを食べてコーヒーを飲む」ことが大流行したとか。関東大震災や学生運動による2度の焼失という困難を経ながらも、レシピは歴代の料理長によって引き継がれ、今も変わらぬ味を提供し続けています。「公園は老若男女さまざまな方が集まる場所。誰もが美味しいと感じる味を」と辛さは控えめで、素材の旨みが広がる優しくて懐かしい味。
日比谷松本楼
住:東京都千代田区 日比谷公園1-2
電: 03-3503-1451
営:11:00~20:30(LO)
休:無休
http://www.matsumotoro.co.jp/
『ku:nel』2019年7月号掲載
写真 キッチンミノル/取材・文 和田紀子