秋からお取り寄せ解禁!「京都随一」と評判のとろける『亀屋則克』わらび餅

おいしいもので溢れる京都。和菓子の名店も数多くありますが、堺町通り三条にある『亀屋則克』もそのひとつ。

蛤の貝殻の中に琥珀色の寒天を流し、味噌風味の浜納豆をあしらった〈浜土産(はまづと〉が夏の看板商品ですが、秋から販売される〈わらび餅〉も絶品。京都で料理教室をされている、家庭料理研究家・山上公実さんのおすすめとして紹介してくださいました。

店頭で三代目女将・森田洋子さんと話す山上公実さん。『亀屋則克』では、創業当時から一人ひとりの客とゆったり向き合う「座売り」を現在も続ける。京都でもこのスタイルを残す店は少なくなったそう。

叔母にあたる森田洋子さんが『亀屋則克』の三代目に嫁いだことから、少女時代から四季折々の和菓子に親しんできたという山上さん。

菓子箱がショーケースの役割を果たす。愛らしい菓子が並ぶさまは宝石箱のよう。

「幼い頃は小豆が苦手でしたが、ここのこしあんを食べて以来、おいしさに目覚めて。小さな世界にその時季だけの繊細な色かたちが表現されていて、どんどん惹かれていきました。銘菓〈浜土産(はまづと)〉のほか、葛焼き、黒糖のきんとん、お正月の〈花びら餅〉などが好きですね。お茶席で供されることも多い、少し特別なお菓子なのでお客様のときにお抹茶を点てて一緒に楽しむことも」

10月より販売開始の名物〈わらび餅〉。本蕨粉を使用し丁寧に練り上げ、自家製のこし餡を包んだ逸品。香ばしいきな粉の香りと、とろけるような舌ざわりは格別で、「京都のわらび餅で一番好き」というファンも多数。

秋からお目見えするとろけるような口どけの〈わらび餅〉もお気に入りで、一般的なものとは異なり、中にこしあんが入っているのが特徴。御進物として用意することも多いといいます。

〈わらび餅〉1個 450円(税込)/日保ち:製造日より2日/販売期間:10月~4月末
※取り寄せはオンラインショップより。

壁面には木製の菓子型がずらり。左へいくほど古いもの。

亀屋則克

住:京都市中京区堺町通三条上ル​
電: 075-221-3969
https://www.kameyanorikatsu.com/

山上公実(やまがみひろみ)

家庭料理研究家。実家は鮮魚と乾物を扱う食料品店。家庭料理教室や季節の仕込み事の講習会などを開催する「キッチンみのり」を主宰。おばんざいや薬膳の知恵を取り入れた料理を提案。http://kitchen-minori.com

写真/石川奈都子 取材・文/野崎泉

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