「キメキメにしないのが、わたしのおしゃれの鉄則」と話す、マルゴ・フェイラーさん。そんな彼女のパリマダムらしいエスプリと、おしゃれテクニックをご紹介します。
スタイリッシュなスカートには、ヒールでなくフラットなブーツを合わせたり、トップスもざっくりした大きめのセーターを合わせたり。
「年齢を重ねたからこそ自分の体型を熟知し、見せた方がいい部分、隠した方がいい部分がわかるし、似合う服も似合わない服もわかって買い物ができるようになりました」と話す、マルゴ・フェイラーさん。
長年ファッションの仕事をしているので、もちろんトレンドも常にチェックしています。
「でも、そのすべてを追うのではなく、その中から自分のスタイルに合うものをチョイスすることが大切。トレンドだから選ぶのではダメだと思うんです」
中でも、ラコステで一緒に仕事をしていた、クリストフ・ルメールがデザインする『ユニクロ ユー』のベーシックのTシャツがコーディネートに活躍するそう。
「彼はトレンドやデザインより、洋服のボリュームやバランスが大切だとわかっているデザイナー。それを心得たベーシックなコレクションなので、本当に素晴らしいと思います」
またハイブランドの取り入れ方にも、マルゴさんらしい意見が。
「ファーやエルメスのバッグを30代の女性が取り入れるとカッコイイ。でも私が持つと、クローゼットから引っ張り出してきたマダムのように見えてしまう。だからあえてシンプルでブランドのわからないものを選びます。バッグならピエール・アルディやセリーヌの方が、モダンに見えると思います」
マルゴ・フェイラーさん
Margot Feillard/プロダクトマネージャー&キャスティングディレクター。20年間ラコステで、クリストフ・ルメールやフェリペ・オリベイラ・バ ティスタなどと仕事をしていた。昨年、7区から10区のバルコニーがあるアパルトマンに引っ越した。
『ku:nel』2019年7月号掲載
写真 Yas/コーディネート 石坂紀子/文・編集 今井 恵