【常盤貴子さんが綴る豊かな日常のこと2】溢れるカゴ愛。南フランスのマルシェバッグなど

女優の常盤貴子さんが刊行したフォトエッセイ『小さな幸せで満たす日々』(主婦と生活社)。50代を迎えた常盤さんが大切にしている「衣食住」の工夫や心がけが、愛用する品々とともに綴られています。
その中から、一部抜粋してお届けします。今回は「【常盤貴子さんが綴る豊かな日常のこと1】好きすぎて買い足したコートはパリ経由の日本ブランドでした」に続く、連載二回目です。
お出かけカゴバッグ
暮らしの中で「カゴ」を多用している私。もちろんお出かけバッグとしてのカゴもたくさん取り揃えておりますとも。手に入れた場所は実にさまざまで思い出がいっぱい。
ようやく艶が出てきた濃い茶色のアケビのカゴは20年以上前に親戚の叔母さんから譲り受けたもの。緑とベージュのツートンのマルシェバッグは仕事で訪れていた南フランスのマルシェで購入した。仕事で行っているのに、このバッグを持ってあちこち移動するのは浮かれすぎていてスタッフにひんしゅくを買うんじゃないかと悩みに悩んだ末、それでも、と決心した。気心の知れたスタッフだったゆえ思い切って買ったけれど、大正解だった。今はもう、外に持ち歩くには少し恥ずかしいくらい使い込んだ。

どれも使い込むほどに味わいが増していくところも気に入っている。
ストライプの布が中身を隠してくれるデザインのものは、元は秋田県でリンゴを収穫する際に使われていたカゴだそう。海外でも活躍されているバッグのデザイナー・わいないきょうこさんのオリジナルで唯一無二。独創的で持つと明るい気持ちになれるのは、わいないさんの明るさゆえなのだと思う。
アンティークショップで買ったカゴには、同じくアンティークの鳥のオブジェや造花なんかをつけてみたら、たとえ行き先が仕事先であっても「ピクニックに行くんですのよ」なんて気分でお出かけすることができる。仕事が忙しくてどうしようもない時などには究極の脳内お花畑に向かうこともできる優れもの。
よそゆきカゴがくたびれてきたら暮らしのカゴに格下げする。二軍落ちというなかれ。大好きだったものに家の中でも囲まれる。あぁぁ、カゴ愛はきっと一生そのままだ。

PROFILE

常盤貴子
神奈川県出身。ドラマ『愛していると言ってくれ』『Beautiful Life』『グッドワイフ』『御上先生』、映画『赤い月』『20世紀少年』『野のなななのか』などに出演。現在、KBS京都・BS11・TOKYO MX「京都画報」(ナビゲーター)、NHK Eテレ「おとな時間研究所」(司会)に出演中。
暮らしを心地よく彩る“好きなもの”を、飾らない言葉で綴ったフォトエッセイ、好評発売中

小さな幸せで満たす日々
50代の常盤さんが大切にしている“普通の暮らし”と“人生後半に備えて日々心がけていること”などを「暮らし」「おしゃれ」「美容と健康」「心の栄養」「仕事と私」の5つのテーマで7万字超の文章で綴ったフォトエッセイ。フォトグラファーの撮影による常盤さんのカラーグラビアも一部盛り込みつつ、エッセイ部分の写真はすべて自身の撮影によるもの。
『小さな幸せで満たす日々』(主婦と生活社)1,700円+税

『ナチュリラ 心地いい暮らし展』開催、常盤貴子さんが紹介する商品も販売
雑誌『ナチュリラ』の世界観を映した、お買い物イベント『ナチュリラ 心地いい暮らし展』が開催。全国から「かわいい」「素敵」「あると嬉しい」アイテムが大集合します。書籍『小さな幸せで満たす日々』で常盤貴子さんが紹介している私物と同じ商品の一部を、「ナチュリラ 心地いい暮らし展」の編集部ブースに設けた“常盤貴子商店”で販売します。
出展ブランドやアイテムなど、イベントの詳細はインスタグラム@naturela_eventにて。
場所:町田パリオ4F パリオフィールド(東京都町田市森野1-15-13)※小田急線・JR横浜線「町田駅」より徒歩3分
期間:2025年11月22日(土)、23日(日)10:30~17:30(23日は17時まで)
撮影/木寺紀雄(カバー、常盤さん)