【目利きが選ぶフランス映画】「フランス映画には硬質でアンニュイな大人の女がたくさん!」

『ポルトガル、夏の終わり』

女優フランキーは、世界遺産の町、ポルトガルのシントラに夫、昔の夫、息子、義理の娘の家族、年下の友人を呼び寄せる。自分が去ってからも皆が幸せに暮らせるようにと願って。しかし皆それぞれに人生の事情を抱えており、プラン修正も必要になっていく。「死を予感しているとは思えないほどきれい、緊張感のある女優は素敵でした。感情が細やかに描かれているのも彼女をいきいきと見せるのかも?」。ユペールは70年代から活躍し続け輝きを失わない。2019年製作。 Photo: aflo

『男と女』

夫を亡くした映画スクリプターのアンヌ(アヌーク・エーメ)とレーサーのジャン゠ルイ(ジャン゠ルイ・トランティニャン)は子どもをドーヴィルの同じ寄宿学校に通わせていたことで出会う。「アヌーク・エーメが女っぽくて。洒落た映画でした」。クロード・ルルーシュ監督、フランシス・レイの音楽で世界を席巻した仏恋愛映画の代表。1966年製作。photo:aflo

『男と女Ⅱ』

1作目から20年後の男と女の再会と愛の行方を描く。映画プロデューサーとなっていて、ジャン゠ルイとの出会いと別れのストーリーを映画として世に出そうとするアンヌ。「愛から目をそむけず、愛に対してオープン。フランス人が愛を追求する様子って真面目ですね」。ジャン゠ルイは若い恋人もいてなかなかの修羅場が……。1986年製作。photo:aflo

『男と女 人生最良の日々』

『男と女』から52年後にスタッフ、キャストが再集結し撮影された。アンヌは彼の息子に頼まれ老人ホームで暮らしているジャン゠ルイを訪ねる。「すっかり枯れたジャン゠ルイと美しく年を重ね元気なアンヌ。でも人の経年変化の話ではなくて愛の純化ですね。3本になって、映画の味わいが深まりましたね」。愛の巨編の完結編。2019年製作。photo:aflo

夏の終わりのアンニュイな時期。夜更かしして、フランス映画を観ませんか?フランス映画には、恋、おしゃれ、アート、濃密な人間関係…人生で大事なことが全部が詰まっ ...[続きを読む]

『クウネル』2024年9月号掲載 取材・文/船山直子、原 千香子

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『クウネル』NO.128掲載

フランス人の素敵なルール

  • 発売日 : 2024年7月20日
  • 価格 : 1000円 (税込)

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