約80㎡のフロアを仕切りのないワンルームにリノベーション。キッチンも寝室もすべてがひとつながりの家

引田舞と鈴木善雄

家は住む人を守り、心をなごませる大切な容れ物です。心からのくつろぎを求めて家をつくった人たちに、その住み心地を聞いてみました。店舗などのインテリアデザイン、ディレクションを手がける『CIRCUS』を運営する鈴木善雄さん、引田舞さん夫妻の家です。

ワンルーム+サンルームで 風通しのいい暮らし

9歳と6歳の子どもとともに暮らす引田舞さん、鈴木善雄さん夫婦の住宅には、トイレとお風呂以外に個室はありません。3階建ての既存住宅を改築、1階に引田さんの両親が住み、3階に移り住んだのは第一子が生まれたばかりのころ。

引田舞の家

仕切りのないワンルームに風が吹き抜ける。床やキッチンなどにはリノベーション当時手に入りやすかったインドネシアのチーク材を使用。キッチン横の薪ストーブは家の中心的な存在。オーブンがついていて、子どもの友達を呼んで窯焼きピザを作ることもある。

前の住人は80平米ほどのフロアを細かい部屋に区切って生活していましたが、リノベーションの際に仕切りをすべて取り払い、天井の材も取り外しました。リビングやキッチンも寝室もすべてがひとつながりのワンルームです。

引田舞の家

9歳の長男が学童保育で作った紙のジンベイザメ作品が素敵なアクセントに。その右が浴室への扉。アーチ形のドアなしの仕切りの向こうはいずれ独立した子ども部屋に改装するかも、と鈴木さん。

「本当にワンルームでいいんだろうか、と最初は迷ったんです。生まれたばかりの子どもの世話などもありましたし。でも、夫が家は住み始めたときが最終形じゃない、生活しながら状況に合わせて手を加えていけばいい、と言ってくれて、その通りだなと思いました。子どもがもう少し大きくなったら、いずれは小さくても個室を作らなくてはならないだろうな、と思っています」

引田舞と鈴木善雄

引田舞の家の間取り図

母である「ギャラリーフェブ」オーナーの引田かおりさん譲りの整理整頓上手の舞さん。コンパクトな空間ながら、見せるところと、収納して隠すところをセンスよく使い分けて暮らす工夫が随所に。

PROFILE

引田舞と鈴木善雄

引田舞/ひきた・まい、鈴木善雄/すずき・よしお

店舗などのインテリアデザイン、ディレクションを手がける『CIRCUS』を運営。家具や陶芸作品などの買い付けで各地を回り、民芸からモダンアートまで幅広くものを見つめる。東京・新木場と兜町のインテリアなどの複合施設『CASICA』をディレクションしている。

写真/加藤新作、取材・文/船山直子

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