丈夫で日常使いにぴったり。民芸の器を多く取り扱うオンラインショップ『yaora(ヤオラ)』の店主・平野美穂さんに、おすすめの民芸の器や選び方を教えてもらいました。
食卓に並ぶ器のほとんどが民芸のもの。民芸の器を扱うオンラインショップ『yaora』を営む平野さんは、子どもの頃から地図帳を眺めることが好きで、日本の土地土地でつくられる農産物や工芸品に大いに興味を持ってきたといいます。
「沖縄ならサンゴを砕いたものが釉薬に混ぜられていたり、山奥の窯元なら運搬を考えて軽いつくりにしてあったり。民芸の器には日本の文化や知恵があちこちにちりばめられています。人ではなく、あくまでも自然が主体なんですね」
民芸の器を多く扱う平野さん。初めて手に取るなら、白い器がおすすめとのこと。「シンプルゆえ手持ちの器や食卓になじみやすいと思います。同じ白でもその土地の土や釉薬、技術によってさまざまに印象が異なるので、これ、と思えるものを見つけてみてください」
yaora
店主の平野さんが民芸と出合ったのは10年ほど前。鎌倉にある「もやい工藝」で手に取った大日窯の細そばちょこに魅せられ、すっかり民芸のとりこになった。その後、アパレルメーカーでの勤務を経てオンラインショップの店主に。器を中心に日本全国の手仕事による民芸品を取り扱っている。
https://www.yaora.jp/
『ku:nel』2020年7月号掲載
写真 松村隆史 / 取材・文 結城 歩