寒い日に食べたいフランスのアツアツ料理。シンプルなようで複雑な中身と丁寧な作り方【カスレ編】
フランスの地方に発した素朴な2つの料理は、ビストロメニューとして等、ポピュラーな存在で日本でも偏愛ファンが増加中。背景や魅力に迫り、愛し方を取材。南青山のビストロ『ローブリュー』オーナーシェフ・櫻井信一郎さんに話を伺います。
【スープ ド ポワソン編】からの続きです。
フランスのオーブン煮込み料理「カスレ」
オクシタニー地方のトゥールーズ、カルカソンヌ、カステルノーダリが起源とされるカスレは、豚や鴨の肉や加工品と豆のオーブン煮込み料理です。
「カスレはフォン(だし)をとっておきソーセージ、鴨コンフィ、戻した豆を煮ます。肩ロースと玉ねぎ、にんにくを炒めトマトペーストを加えさらに煮込んで最後にオーブンへ」
『ローブリュー』の「カスレ」4,600円。
豆に肉のエキスが沁み込み滋養たっぷり。焼き色の濃いゼラチン質の表面が独特の食感と旨みです。ともにシンプルなようで複雑な中身と丁寧な作り方も偏愛心をくすぐります。
「いまだに仕込みは緊張します。『パッション』で学んだ料理を基にした自分流の作り方です。シェフの数ほどレシピがある料理なんですよ」
ポイントとなる食材
フォンは豚足やスネを使用して取る。乾燥豆は長粒の仏産が必須。にんにく、玉ねぎ、トマトペースト。具となるソーセージ、鴨コンフィも「ローブリュー」では自家製。
お話を伺った方
櫻井信一郎/さくらい・しんいちろう
「ローブリュー」オーナーシェフ。5年間のフランス修業の後、帰国しレストラン「パッション」、「オーバカナル」で勤務。2002年にバスク料理、得意のシャルキュトリーを看板にした「ローブリュー」を開店。
住:東京都港区南青山6-8-18
電:03-3498-1314
http://lauburu.jp
『クウネル』2026年1月号掲載 写真/安彦幸枝、取材・文/原 千香子