寒い日に食べたいフランスのアツアツ料理。南青山『ローブリュー』シェフが語る魅力【スープ ド ポワソン編】

ローブリューのスープドポワソン

フランスの地方に発した素朴な2つの料理は、ビストロメニューとして等、ポピュラーな存在で日本でも偏愛ファンが増加中。背景や魅力に迫り、愛し方を取材。南青山のビストロ『ローブリュー』オーナーシェフ・櫻井信一郎さんに話を伺います。

フランスの魚スープ「スープ ド ポワソン」

スープ ド ポワソンは漁師料理が元とも言われる魚スープで、南仏ほか海岸部の食堂で定番。一方オクシタニー地方のトゥールーズ、カルカソンヌ、カステルノーダリが起源とされるカスレは、豚や鴨の肉や加工品と豆のオーブン煮込み料理です。

「うちでは両方を定番として出していますがともに根強い人気です。来れば必ず両方を頼む人も多いですし、サラダとカスレでシンプルにいく常連もいます」と言うのは『ローブリュー』の櫻井シェフ。マニアックな両料理は、スポット的には定着し愛にも恵まれているようです。

ローブリューのスープドポワソン

『ローブリュー』の「スープ ド ポワソン」(ハーフ)1,600円。

「私自身フランス各地のビストロで何度も食べてきましたが感動まではなく……。93年に代官山のレストラン『パッション』に入り目覚めたんです。スープ ド ポワソンは元々規格外の魚を使い、カスレも保存食を活用する。ソーセージ自体、ホルモン類や余り肉を捨てない活用術ですし、コンフィも保存のための形。食材を余すところなく生かすフランス人の知恵の結晶、無骨だけど実のある2つのいい料理をフランスに負けない味で出したいと思ったんです」

ローブリューのスープドポワソンの材料

ポイントとなる食材
魚以外の食材も重要。フランス野菜のポアロー、フヌイユを中心にした香味野菜、トマト、トマトペースト、サフラン。アニス酒で香りづけするのも「現地でも多いスタイル」。

愛と情熱が結実して、日本人、フランス人問わず美味!と唸ります。
「スープ ド ポワソンは前日に 岩魚いわざかな 中心に数種を筒切りにし、氷水に晒すんです。野菜を炒め水気を切った魚を入れさらに炒め、サフランなどを入れ煮込み一晩おく。濾し器でがりがり濾してからミキサーに……」

豊かな香り、どろり滑らかなテクスチャー、まさに海の恵みをまるごと食べる感じ! さらにバゲットにアイヨリソースとチーズを載せ投入。

お話を伺った方

ローブリュー オーナーシェフ 櫻井信一郎

櫻井信一郎/さくらい・しんいちろう

「ローブリュー」オーナーシェフ。5年間のフランス修業の後、帰国しレストラン「パッション」、「オーバカナル」で勤務。2002年にバスク料理、得意のシャルキュトリーを看板にした「ローブリュー」を開店。
住:東京都港区南青山6-8-18
電:03-3498-1314
http://lauburu.jp

『クウネル』2026年1月号掲載 写真/安彦幸枝、取材・文/原 千香子

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