「素敵な大人」でいるために心地よい体、体調、こころを維持したい。私のベスト体重42キロを保つこともテーマ【メロウライフ】

広瀬裕子のおかゆごはん

エディターの山村光春さんと、エッセイストの広瀬裕子さんによる往復連載。
「60代以降に使われる『シニア』という呼び方がどうもしっくりこない」という2人が、「私たちらしい人生の後半戦」について模索します。シニアでもなく、シルバーでもなく……。だったら「メロウライフ」なんていかがでしょう?

今回は「素敵な大人になるために したいこと、やめること」がテーマ。ミニマルな暮らし、迷いのないもの選びなど、多くの方に「素敵」と憧れられる広瀬さんが気を付けていることとは??

理想像はあるけれど、比べず、無理せず

素敵な大人になるために──。「大人とは?」「素敵とは?」から考えてしまうので、永遠に答えはでないと思っています。理想は、もちろん、あります。こういう人を「大人というのだろう」や、こうなると「素敵なのだろう」の想像はできます。

例えば、歳を重ねた成熟といつまでも失わない好奇心。ゆとりのある暮らし。いくつになっても瑞々しいうつくしさ。挙げたらキリがありません。キリがないですし、そこに当てはまらない自分と比べ「うーん」となるのもちがう気がしますし、ましてやそういう素敵な方たちを見て「やりすぎでは」や「恵まれているから」と否定するのもちがう気がします。

髪の色も早々にアンチエイジングから遠ざかってしまい、美容系も遅れがち。その他色々、手放す方向に舵を切ったこともあり「これ」というのがあまりありません。

広瀬裕子のポートレート

シルバーヘアになり半年。そろそろ次の段階を計画中

でも、ひとつ気にかけて「していること」これからも「したいこと」があるとしたら「体の重さ」に気を配ることでしょうか。体重体型というより、感覚的な「重さ」です。

広瀬裕子のおかゆ

体が重くなった時よく作るのがお粥です。お米1/2合カップにたっぷりお水でことこと20分。最後に塩で味を調整すればできあがり。満腹感がありウエイトコントロールもしやすいのでよく作ります。必要なタンパク質も加えて。

ヘルスメーターを手放して「数字」から解放されました

身長152センチ。体重42キロ。15歳から変わりません。できるだけ「この感じでいる」ようにしています。体重が、43キロになるとなんとなく体が重くなり、41キロに満たないと明らかに疲れやすくなる。それが、自分でわかっているからです。また、わたしの場合、体が重くなると、気持ちも重くなってしまう。「この感じ」という感覚を頼りに、体とこころが重くならないようバランスをとるようにしています。

そのためにしていることは──。

まず、ヘルスメーターを手放しました。10年前からです。え?   と思われるかもしれませんが、ヘルスメーターがあると毎日、計ってしまい、精神的につかれてしまうのです。数字にしばられる、というのでしょうか。ヘルスメーターに乗るのは、健康診断の時か時々行く銭湯でのみ。数字より自分の感覚を優先します。

つぎに、食べたいものをおいしくいただく。

「食べ物」は、年齢が進むにつれ、優先順位の上にあがってきます。ここでストレスがかかると逆効果なので、毎日「食べたいものを自分に合った量おいしく」にしています。ただ、量がむずかしい。自由にしていて「少し重くなってきた」と感じた時は、1日2日調整します。外食時も「ごはん少なめ」や「自分なりの量」に。

 

広瀬裕子のパスタ

小松菜のパスタは、小松菜を多めにしてパスタはいつもの半量50gに。小松菜はカルシウムが多いので和洋食ともによく利用します。味つけはアンチョビで。

あとは、意識して歩くようにすること、無駄な動きを取り入れることでしょうか。コンパクトな家ですが、あえて、効率のよくない動線にしています。「取りにいかないと」を多くしているのです。この無駄な動線が意外と効果があります。

そうそう。自分がどれだけ動いているか知るためにアップルウオッチも欠かせません。たくさん歩くとアップルウオッチは「その調子です」とほめてくれます。

夜遅い食事は簡単にうどんにすることも。買い置きの油揚げやたまごを加えて。

「大人」や「素敵」とあまり関係ないことかもしれませんが、心地よい体、体調、こころにしていくことは、ある意味大人としてのマナーです。心地いい、機嫌がいいというのは、自分も含め、半径5メートル内の人に伝わります。

でも、これから先、体力不足・疲れやすさが大きくなればそちらを優先するでしょう。かろやかな選択も「大人」なのかもしれません。

でも──。もしかしたら、一番大事なのは「素敵な大人になりたい」と、あきらめず思いつづけることかもしれません。そう思うことが、その場所に自分を連れて行ってくれる。そんな気がします。うん。きっと、そうです。

after talk

山村光春ポートレイト
山村さん

体が重くなると、気持ちも重くなってしまう。に大共感です!気分よくいるために、健康情報やエビデンスや振り回されず、自分の体を調整することは大事ですよね。

広瀬裕子のポートレート
広瀬さん

情報も多く、何がいいか、どこかまで必要かで、時々考えてしまうことがありますが、「やる気スイッチ」は、なくさないようにと思っています。

SHARE

この記事の
プレミアムメンバー

広瀬裕子のポートレート

広瀬裕子

執筆のかたわら、50歳から空間設計の仕事をはじめ、現在は設計事務所の共同代表としてホテルや店舗、レストランなどのディレクション、フードアドバイス等にも携わる。著書に60歳からあたらしい私(扶桑社)など多数。
Instagram:@yukohirose19

IDメンバー募集中

登録していただくと、登録者のみに届くメールマガジン、メンバーだけが応募できるプレゼントなどスペシャルな特典があります。
奮ってご登録ください。

IDメンバー登録 (無料)