70代暮らしで家事をラクにするためにやめたこと6つ。冷蔵庫を小さくしたらフードロスが減りました

本当に気に入ったものがあればたくさんはなくていい。その分、ひとつひとつに思いを込めて。そんなふうに暮らしをコンパクトにした方々を取材しました。2人のお子さんが独立してからは夫とふたり暮らしをしている中山庸子さんが、心地いい暮らしのためにやめたことをご紹介。からの続きです。

70代暮らしでやめてスッキリしたこと8つ。結局使わない健康器具、やらない自分を責めたくなるのでスパッと処分しました からの続きです。

気軽に“やめる”を楽しむススメ。

料理や洗濯などの家事をラクに、楽しくするためにやめたこともいろいろ。

「使い勝手が悪いシンク、ごちゃごちゃするキッチングッズ、見た目が美しくないもの、重たくて大きいものは全部やめました。例えば三角コーナーや水切りカゴ。どの家にもあると思いますが、キッチンに行くたびに生ゴミとご対面するのが私は嫌。水切りカゴは調理のじゃまになるし、水アカのヌルヌルも嫌。そうやって気持ちよく、楽しく家事ができるように、自分ファーストで考えました」

機能的で使いやすい2階のキッチン。シンクは足元ヒーターつき。食器類は取り出しやすい上段の引き出しへ。洗濯機もここに設置。

〝やめたこと〟その1  大きな冷蔵庫

「冷蔵庫をひと回り小さくしたら、入れられる量が少ないので買いすぎない。中身が把握しやすくなり、賞味期限切れや食品ロスも減りました」

 

〝やめたこと〟その2  重たい鍋

「使うたびに一番下の引き出しから取り出すのが億劫で、ギックリ腰になってもいけないので、用途を変えてじゃがいもなどの保存に活用」

 

〝やめたこと〟その3  外国製シンク

「もともとはおしゃれな陶器のシンクだったのですが高さが合わず、食器をぶつけて割ることも多かったため、日本製のシステムキッチンに」

シンク上の棚は水切りトレーがついているので、洗い終わった食器はここへ。自然乾燥させれば食器を拭く手間も省けて一石二鳥。

〝やめたこと〟その4  時短・便利グッズ

「生ゴミを見たくない、場所をとる、洗いものが増えるなどの理由から、三角コーナー、調理の便利グッズ、水切りカゴも姿を消しました」

生活すべてにおいて、頑張らないとできないこと、面倒なこと、好きじゃないことからそろそろ解放してあげていいのでは、と中山さん。

「やめるというと後ろ向きな感じがするかもしれないけれど、『やめることをやってみる』という前向きなチャレンジ。明るくやめると人生ラクになりますよ」

3階は洗面所とバスルーム、夫の寝室と衣装部屋。2部屋はもともと子供部屋でリフォームでつけた本棚に文庫の背表紙を色別に美しく並べて。

結果として大量のものが減り、身軽で清々しい気持ちになったと言います。

「収納と一緒でぎゅうぎゅうに詰め込んでものに縛られていたら生活にも余裕が持てない。これまでたくさんのものを処分してきましたが、相手がものを言わないから今までいい気になって買っていたなあ、と。ペットと同じで、ものだって天寿を全うさせてあげたい。身近にあるもの、これから出会うものとはそういういい関係でありたいと思っています」

〝やめたこと〟その5  衣替え

「服は大きなタンスひとつ分を処分し、把握できるだけの量に。クローゼットと衣装部屋のラックにかけ、服を入れ替える手間をなくしました」

〝やめたこと〟その6  外干し・アイロンがけ

中山庸子さん自宅の間取り図。

築36年ほどの建物は約120平米3階建て。1階のガレージだった場所は現在、夫婦の仕事場に。2階と3階が主な生活スペース。

PROFILE

中山庸子/なかやま・ようこ

エッセイスト・イラストレーター 71歳

おしゃれや暮らしのことを綴ったエッセイが人気。『70歳を越えたらやめたい100のこと』(アスコム)、近著に『中山庸子の夢を叶えた暮らしの手帖』(小学館)。

『クウネル』2025年5月号掲載 写真/玉井俊行、イラスト/中山庸子、取材・文/矢沢美香、間取りイラスト/丹下京子

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