『GU』や『しまむら』を品よく着こなす60代YouTuberのきょうこばぁばが娘のモデル吾紗さんと母娘スナップ

おしゃれや暮らしの、素敵な「同志」ふたり組に登場いただき、「好きなもの」をおすすめし合う(トレードする)連載。第4回目は、シニアYouTuberとして活躍するきょうこばぁばさんと、娘のモデル・吾紗さん。お互いの愛用アイテムをトレードし、新しいおしゃれの扉を開きます。
PROFILE

きょうこばぁばさん
56歳でInstagramをスタートし、65歳でYouTubeを開設。“60代シニアインフルエンサー”として活躍中。発信する簡単レシピやファッションは年齢問わず大人気。
Instagram:@kyokoba_ba

吾紗さん
モデル。10代で雑誌『オリーブ』でデビューして以来、ファッション雑誌やCM、広告などを中心に活動。夫は俳優・ミュージシャンの浜野謙太。2児の母。
Instagram:@i_am_agatha
お気に入りのファッションアイテムをトレード

ご近所に住んでいて、頻繁に会っている仲良し親子。ですが、普段はファッションアイテムを貸し借りしたり、譲り合ったりすることはないのだとか。
今回、お互いのワードローブを思い浮かべて、「一度着てみたいもの」を選んでくれました。
吾紗さん ▷ きょうこさんへ

【Agatha's item】50〜60年代にかけて採用された、カーゴパンツの上から履くカバーパンツを元にしたデザイン。ブランドの定番人気アイテム。
吾紗さんのワードローブから、きょうこさんが選んだのは、『BEAMS BOY』のオーバーサイズのパンツ。
カーゴタイプのワイドパンツとしてはもちろん、裾の紐を絞ってジョガーパンツとしても◎。肩紐の長さを調節したり、取り外したり、変幻自在のシルエットを叶えてくれる一着です。
「難易度が高そうに見えるアイテムですが、季節問わず幅広い着こなしが楽しめる万能さです。最近の私は、ゆるいカジュアルスタイルが基本。一着で存在感があるので、シンプルなトップスと合わせても、“それなりに”仕上げてくれます」
アイテムをトレード!
あっさりめに着こなした吾紗さんとは対照的に、ストールやハットなどの小物、存在感のあるブーツを合わせて、必要な華やかさをキープ。
「白いシャツだけだと少し寂しく感じて、ストールやハットを足したらしっくりきました」と、きょうこさん。
メリハリのあるシルエット作りが、カジュアルアイテムが洗練して見えるコツ。

実は吾紗が着ているのを見て、ずっと着てみたいと思っていたもの。だから挑戦できてうれしい!春はブラウス、夏になったらTシャツでもいいわね。いろんな着こなしが楽しめそう。

そうでしょう〜?私は基本シンプルなトップスやビーサンなど、ラフに着ることが多いから、こんなにおしゃれになるなんてびっくり!さすがだなと思った。
きょうこさん ▷ 吾紗さんへ

【Kyoko's item】職人が1点ずつハンドステッチで仕立てて、伝統的な草花を手彫りしたシリーズ。今回ふたりが身につけるのは、写真右のくすみのあるモーブピンク。
吾紗さんがきょうこさんのワードローブで気になったのは、『グレースコンチネンタル』のレザーバッグ。「気に入ったものは、色違いや型違いで揃えがちです」と話すきょうこさん。こちらと同じ型で黒、さらに大きなサイズの型など複数持っているそう。
アイテムをトレード!

【trade style】トップス(アンティローザホリデー)、レースの巻きスカート(古着)、デニム(ノーブランド)、バレエシューズ(エマ フランシス)
「編みもの道具やヘッドフォン、カメラ…と荷物が多いので、普段はリュックばかり」という吾紗さん。レザーアイテムは好きだそうですが、意外にもバッグは持ってないということで、あえて今回挑戦してみることに。
シルバーネックレスは、きょうこさんから受け継いだ『ローリーロドキン』のもの。デニムと重ねたレースの巻きスカートやバレエシューズが、バッグの華やかな雰囲気とカジュアルスタイルを繋いでくれています。
偶然にも、ふたりともレースアイテムを取り入れていました。

襟付きのコートに合わせるか悩んだけれど、意外と何にでも合うなと思った。見た目よりもラフに使えるし、中身もたくさん入るところがいいね。そして軽い。実用的!

全体のバランスも良くて、似合ってる!今日の吾紗みたいにカジュアルに持つのもいいわね。
おしゃれ親子の真ん中にあるのは雑誌『オリーブ』

10代でモデルデビューした吾紗さんのおしゃれの原点は、小さい頃から家にあった雑誌『オリーブ』。購読していたきょうこさんから「かっこいい雑誌があるよ」と紹介されて、読みはじめたことがきっかけだそう。
そんなふたりのリアルなファッション観や、影響し合っていることをインタビュー。

小さい頃から家に『オリーブ』が置いてあって。私自身はオリーブ世代じゃないけれど、そのすごさを理解しているよ。自分のおしゃれの原点だと思う。私が『オリーブ』のモデルオーディションに行くときも、一緒に服を選んでくれたよね。

私のお気に入りのシルバーアクセサリーをつけて行ったりね。

ばぁば(きょうこさん)は、私が小さい頃からとにかくおしゃれに厳しくて…(笑)。みんなが着ているような服は着させてもらえなかった記憶がある!

強いてた、というところでは少し反省もしているけど…その分、楽しませてもらいました(笑)。吾紗は子どもたちに、買うときも着るときも自分で決めるように伝えているよね。たとえ上から下まで違う柄もので合わせていても、「本人が選んだから」って否定しない。

時代の流れもあると思うけどね。もちろん私もファッションは好きだけど……。今日同じ服を着てみて、ばぁばは本当におしゃれだなと感じた。

明治生まれの私の祖母がとってもおしゃれで、上品な人だったの。実家が和菓子屋だったから「きれいにしてお客さまをお迎えしなさい」と、厳しく言われていたこともあるのかもしれないわね。

受け継がれた上品さが確かにあるけど、ちゃんとばぁばの新しい感覚もあると思う。私もばぁばから見習いたいことがたくさんあるのよ。

そうそう。今は、私も雑誌の撮影があったりするじゃない?現場で一緒になったカメラマンやスタイリスト、ヘアメイクなどのスタッフさんから「昔、吾紗さんと一緒に撮影したんです〜」って言われることがすごく多いの!当時モデルとして活躍していたことを改めて実感したわ。

『オリーブ』からいろんなことが繋がっているね。そういえば、SNSは私よりもばぁばの方が得意だよね。ばぁばの姿に影響されて、今年からnoteを始めてみたのよ。

少しずつ子育ても落ち着いてきて、吾紗自身がやりたいことが増えてきたのかな?楽しそうな姿を見れて、親としても嬉しい!これからも一緒にいろんなことに挑戦していきましょうね。
ファッションを中心に、今も互いに影響し合いながら、「自分らしい生き方」を叶えているふたり。ファッションモデルという枠に囚われず、活躍の場を広げている素敵親子にますます注目です。
撮影/斎藤弥里、取材・文/阿部里歩