フランスのKENZOに勤める、キャトリーヌさん。50歳を過ぎた大人の女性にとって、おしゃれをする上で大切な「引き算」テクニックを教えてくれました。
シャツとパンツという同じスタイルながら、まったく違う印象の3つの装いを披露してくれたキャトリ ーヌ・ピケさん。
「 50 歳を過ぎてからのおしゃれは引き算だと思うんです。たとえば身につけるアクセサリーはイヤリングかリングのどちらか。化粧も厚くすると老けるから、ナチュラルメイクにするなど」
キャトリーヌさんのマイスタイルは、シャツとパンツ。その中でもリーバイス501は、とくに定番なのだとか。
「履き心地がいい。ジッパーでなくボタンフライ、そして生地が厚手で経年変化していい色になるのが好きです」
さらに定番アイテムとして、白いシャツや白いジーンズ、ワークパンツなどのアイテムもあがりました。
「背が高くないので、パンツの丈は短め。若い頃から着こなしはボーイッシュなスタイルが好きです」
さらにメイクアップの引き算とは、 具体的にどんな方法で?と聞くと、 「厚塗りのファンデーションは‟老け”の原因。私は使わず、健康的なチーク をほんのり入れるだけ。また目にアイラインを入れたら、唇はナチュラル。 色のある口紅ならアイラインはなしに」
そしていつまでもおしゃれでいるために、毎日の生活でできることも実行しています。
「食事はお肉を少なめ、野菜や果物を多めに。朝、コップ一杯の水にレモ ンを搾って入れたものを飲むと、 肌が明るくなり、デトックスされます。週2回のピラティスで、体を動かすことも私には大切。がんばりすぎず、できることを少しずつ。それが心地よいのです」
キャトリーヌ・ピケさん(62)
Catherine Pique/ 「KENZO」商品開発担当。9年前に再婚。お互いに子供がいる。結婚して3年後、パリ郊外の緑が多いサンクルーに移り、週末は自然の中の静かな環境で、ヘルシーな食生活を心がけて暮らしている。
『ku:nel』2019年7月号掲載
写真 Yas/コーディネート 石坂紀子/文・編集 今井 恵