好みの色で壁を塗り、飾る。パリ郊外に住むインテリアジャーナリストのくつろげる部屋(前編)

ほっとする、リラックスできる、落ち着く。クウネル世代にとって部屋は、くつろげることが大切です。それは、家族の形態が変わりひとり暮らしをするようになっても、実家を引き継ぎリフォームすることになっても、都心から自然豊かな地に暮らし替えをしても、そしてパリのアパルトマンでも。自分のスタイルとさまざまなストーリーを持つ16組のくつろげる部屋をお届けします。今回はインテリアジャーナリスト・レティシア・ルヌヴィエールさんのお部屋です。

後編はこちら

間取り

インテリアとライフスタイルのブログが大人気のレティシアさん。1階が家族の共有スペース、2階がおもに3人の子供たちの部屋。そして3階が夫婦の寝室となっている。

壁を飾ることで、自分らしさが生まれる。

リビングダイニングの一面だけ、ブルーカナールのペイントと壁紙でアクセント。ミッドセンチュリーの北欧デザインの椅子や仏製リスパル社の和紙と木の組み合わせの照明などをミックスして演出。

パリの中心部から電車で北西に20分。郊外の街コロンブに、レティシア・ルヌヴィエールさんが家族5人と暮らす家があります。

「前の住人がきちんとデザインして建てた家だったので、リノベイトは必要に感じず、間取りを生かして住んでいます。手を加えたのは壁の色と壁紙ぐらい」

リビングダイニングルームは相対する壁の色をガラッと変えて、違った雰囲気に仕上げています。

「基本は真っ白すぎない温かみのあるブランカッシェ(アイボリー)で統一し、ダイニング側の奥の壁一面はブルーカナールにペイント。柱を中心に両側の壁にはイギリスのサンダーソン社の孔雀の羽模様の壁紙でアクセントをつけました」

キッチンに続くガラス扉の奥のテラス。白いソファにオリエンタルなローテーブルを合わせた。ワークスペースの窓とソファの間には、さまざまな花器を並べた。

キッチンの天板は白、そして作業台の引き出しなどはリビングと同色のブルーカナールに。近々ここは塗り替える予定。壁には旅先で見つけたアートを飾った。

インテリアのアイデアは、インテリアブランドのアートディレクターをしている夫とともに決めることが多いそう。

「彼とはとても趣味があいます。壁を飾ると、インテリアに生き生きとした表情が生まれるというのが私たちの共通意見。だからアートや写真、オブジェ、時計など、さまざまなもので飾ります。それによって部屋が家族のくつろぎの場となり、友人も自然と集まり、誰もがリラックスできる家になるのではないかしら?」

実際、レティシアさんの家は友人たちから〝メゾン・ドゥ・バカンス〟(バカンスのための家)と呼ばれているそう。

食器棚は元の住人がつくりつけたものを使っている。

ゴールドのパイナップルは、なんと棚のフック。他にも猿のモチーフのフックなど、レティシアさんらしい遊び心。

3階にある主寝室。静かに落ち着ける空間にしたく、ここにはあまり物を置いていない。

PROFILE

レティシア・ルヌヴィエール/Laetitia RENEVIER

ビジネススクールで観光産業を学んだ後、コンランショップでキャリアをスタートし、インテリアスタイリストに。現在はインテリアジャーナリストとしてブログが大人気。Instagram:@billieblanket

『クウネル』2024年7月号掲載 写真/篠 あゆみ、取材・文/今井 恵、コーディネート/鈴木ひろこ

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『クウネル』NO.127掲載

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