80歳、元『装苑』編集長のおしゃれマイルール。「使う色は3色までにに絞るとすっきり洗練された印象に」

80歳、私らしいシンプルライフ 德田民子さん

元『装苑』編集長の德田民子さんが、はじめてのエッセイ本『80歳、私らしいシンプルライフ』(幻冬舎)を上梓しました。東京から長野県安曇野に夫婦で移住して16年。はっきりとした四季の中で、自然と共生しながら工夫を楽しむ、德田さんのシンプルな暮らしぶりが綴られています。

その中から、おしゃれについて一部抜粋し、連載三回でお届けします。毎日を心地よく彩る自分らしい着こなしのヒント、ぜひご覧ください。

使う色は3色まで。 おしゃれを洗練させて見せる極意です

シンプル、ベーシック、そしてカジュアルな服を組み合わせておしゃれを楽しむ。といってもいざ実践となると、ピンとこないかもしれません。それに、「定番アイテムどうしを組み合わせても地味でうまくいかない」、あるいは「変わり映えしない」、なんておしゃれの相談をいただくことも多いです。私なりに決めているおしゃれの基本ルールがあるので、いくつかご紹介しますね。

まず色使いについては、使う色は3色まで、と決めています。我が家の家づくりではブルーと茶色を基準にしているというお話をしましたが、おしゃれなら色を特定するのではなく、使う色数を絞ることが大切。色数が増えれば増えるほどまとまりにくいもの。3色に絞ることですっきり洗練された印象になり、おしゃれに仕上がります。

色によって〝元気〟〝やさしい〟〝かっこいい〟などさまざまな印象を与える効果がありますから、いろいろな色にチャレンジして楽しんでいただけたらと思いますが、あれもこれもと欲張って色数が多くなりすぎては逆効果。一度の着こなしで、3色までがまとまりやすくておすすめです

德田民子さん クローゼット

シーズンオフのアイテムを並べたクローゼット。靴も見やすく、探しやすく。

ベーシックな定番の服が多いので、白、黒、茶色、カーキ、ネイビーなどの色が中心。そこに1色、はっきりした赤やブルーなどを差し色に使うこともありますが、基本はベーシックカラーをメインに組み合わせています。ただ、おしゃれに見せるにはメリハリが大切。はっきりしたボーダー柄や白い襟などをアクセントにしたり、同じ色でもちょっと素材感の違うものを組み合わせて質感で表情を変えてみたり、単調にならないようにと工夫します。

「その日、どんな自分でいたいか」が、私にとっては大事。色が与えてくれる効果を利用して、おしゃれな印象に盛り上げます。ここで紹介しているコーディネートは散歩に行くときのスタイルです。カーキグリーンのジャケット、モノトーンのボーダーカットソー、茶色のパンツ。キャップはパンツの色と同色のものに統一してすっきりと。はっきりしたモノトーンのボーダー柄をアクセントに、ちょっと光沢感のある素材のショートジャケットで軽快な印象を加えました。

私の定番服には、ボーダー柄など定番の柄のアイテムがとても多いので、それらをポイントにした着こなしやコツについてはあとのページであらためてご紹介しますね。

德田民子さん エッセイより

ある日のお散歩スタイル。光沢のあるカーキのジャケットから白黒のボーダートップスをのぞかせて。

PROFILE

德田民子さん エッセイより

德田民子

1945年生まれ。文化服装学院デザイン科卒業。文化出版局で『装苑』『ミセスのスタイルブック』などファッション誌の編集長を務める。退職後、広告関係のディレクターをしていた夫とともに長野県安曇野市に移住。現在はフリーのファッションコーディネーターとして、雑誌の監修やイベントでの登壇などでマイペースに活躍中。著書に『別冊天然生活 德田民子さんのおしゃれと暮らし』(扶桑社)など。

第二の人生をシンプルに自分らしく。『装苑』元編集長による初のエッセイ、好評発売中

德田民子さん 著書「80歳、私らしいシンプルライフ」

80歳、私らしいシンプルライフ

移住のきっかけは、夫婦で訪れたドライブで眼前に広がる美しい北アルプスの風景だった——。たくさんのものを手放し、暮らしをリセットする中で気づいたのは“シンプルって、心地いい”ということ。 移住から16年。四季のはっきりした安曇野での暮らしやおしゃれの工夫、毎日をごきげんに過ごす秘訣など、80歳を迎えた元『装苑』編集長・徳田民子さんの心豊かな日々が綴られた一冊。

80歳、私らしいシンプルライフ』(幻冬舎)1,650円

撮影/松村隆史

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