料理界でもつとに器好きで知られる冷水希三子さん。どんなところで器を買っているのでしょうか?行きつけのお店を教えていただき、そこで出合った器を見せてもらいました。10年以上通い続けているお店もあれば、SNSで気になった新店チェックもぬかりありません。
【ali 神戸】
東京とは違う関西ならではの目利きが新鮮。
「日本やヨーロッパの古いもので、“ザ・骨董”というより、カジュアルに使えるよいものを選んでいる印象があります」。繊細な京焼の四方皿は5枚組で。隅切りの大皿は「釉薬のかかり具合が大胆。作為がなく、勢いのあるところがいい」
ali
住:兵庫県神戸市中央区海岸通4-1-11 宮本ビル3F 北
電:078-371-2778
営:13:00~20:00
休:木曜
【大吉 京都】
気軽な雑器から稀少な骨董までさすがの品揃え。
「種類も価格も多様で、私の中では骨董市の感覚。どれも正当な値付けだから安心して買えます」。手前は初めて買った色絵。「350年ほど前の景徳鎮のもので、釉切れや窯傷が茶人好みだそう」。左奥は中国南方の染付、右は琉球壺屋焼。
大吉
住:京都市中京区寺町通二条下ル妙満寺前町452
電: 075-231-2446
営:11:00~17:30頃
休:月曜
【HS 大阪】
守備範囲が広く新しい感覚のセレクトが楽しい。
「料理から見た器というより、オブジェとしてもとらえている感覚が今っぽくて面白い」。リーチポタリーを復活させたジャック・ドハティピッチャー、大嶺實清の大皿、キム・ホノのコップと角皿など、ラインナップがユニーク。
【OVUNQUE (オブンクエ)鎌倉】
イタリアのアンティークはここにおまかせ。
アンティークコーディネイターの古澤千恵さんが、イタリア在住時に始めたオンラインショップ。「器の背景や食卓の風景が伝わる彼女の世界観に絶対的な信頼感があります」。現在は鎌倉に実店舗も構える。
冷水希三子/ひやみずきみこ
料理家。フードコーディネーター。料理にまつわるコーディネート、スタイリング、レシピ制作を中心に、書籍、雑誌、広告などで活躍。http://kimiko-hiyamizu.com
『ku:nel』2020年7月号掲載
写真 加瀬健太郎 / 文 和田紀子 / 編集 友永文博