【愛猫と過ごす新しい生活/後編】インテリアのこだわりはそのままに、快適な猫ファーストの工夫。

コロナ禍の折、新しい家族として猫の「オスカル」を迎えた、 名津井さん。元々、お部屋は「クラシカルホテル」をイメージしたインテリアに囲まれていました。活発な愛猫との生活に合わせて、お部屋のアイテムや置き方にも変化があったそうです。

前編からの続きです。

「とにかく動きが敏捷であらゆる場所に飛び乗るんです。何個か器を割られたので、大事なものは扉のついた収納や猫が登らない所に移動させました」

棚の上に飾っていた写真立てやガラスのキャンドルスタンド、花瓶やグラスは棚の中に、大事なウェッジウッドのジャスパーコレクションはトイレの棚に一時避難。さらにテーブルの脚で爪研ぎをされないよう布を巻いたり、猫がかじりそうなものを片づけました。

「どれだけ物が多い部屋だったんでしょうね。出しっ放し、置きっ放しは厳禁なので、片づけグセがつき、物が多いのは相変わらずですが、多少なりと部屋はすっきりしました」

猫がいるからとインテリアを諦める人もいますが、名津井さんは何とか猫も人間も心地よく過ごせるよう、あれこれ工夫。そして猫がきっかけで、思いがけないインテリアの更新も。

1.ベッドリネンは白系で統一。手前の枕カバーとアッパーシーツはメゾン・ド・ファミーユ。テディベアは仏のインテリアデザイナー、フィリップ・スタルク作。

2.トイレの棚に移動したウェッジウッドの小物入れなど。「イギリスやフランスでアンティークを見つけると買っています。ここはオスカルをいれない場所なので」

3. ドレッサーは30年以上前にアムステーブル&チェアで買ったオールドパイン。大きな鏡があったが、オスカルが飛び乗り、倒れると危険と小さいものに替えた。

4. 玄関のシューズケースの上にも猫の置物がずらり。一番右の小さなものはボン・ポワン、一番左はアスティエ・ドゥ・ヴィラット。その他はアンティークなど。

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「オスカルがついにカーテンを破いたんです。カーテンは高いし、意外と大仕事だからと躊躇していたんですが、それがきっかけで新調しようと重い腰があがりました」

選んだのはポルトガルのファブリックブランド「ALDECO」の生地。

「日本のカーテンみたいにひだを作らず、布をフラットなまま使うのが素敵で。取り外しもとても楽。長さもヨーロッパ風に、床でもたつくよう、長めにゆったりさせました。ここ数年ヨーロッパではベルベット素材がトレンドなのですが、意外と猫の毛がつかない素材だと作ってから驚きました」

選んだ色は深みのあるパープル。10年ぶりにカーテンを変えたら、面積が広いパーツだけに、部屋がより目指しているクラシカルな雰囲気に。

「あまりに気に入って、私の店でこのブランドのカーテンのオーダーを受けられるようにしたいと思っています」

猫との共同生活を約半年経て、暮らしは大きく変化したのでしょうか。

「長毛種なので毎朝20分ブラッシングをしたり、廊下がケージで狭くなったり、手間や不便も増えました。朝も早くから起こされますが、早寝早起きで健康的になりました。また毛がつくので、黒一辺倒だった私のワードローブに明るい色の服が増えたのもうれしい発見です。猫を飼うことで癒され、幸せな気持ちになる一方で、ひとつの命を預かったのも事実。何事もオスカルファーストで、彼がいつも幸せでいるよう大切に育てようと思います」

猫が来て、買ったもの

猫ファーストの暮らしではありながらも、インテリアに妥協はしたくない。外出制限中だったので、ネットで同じタイプの商品を見比べ、猫を飼っている友人に相談したり、どこに置くか考え、サイズをしっかり測った。

1. 店のお客様から教えてもらい、IKEAで家具に巻きつける猫の爪研ぎマットを購入。

2.「 猫が安心して休める場所があるといいと聞いて」とケージを購入。最初のものは高さが足りず、窮屈そうで買い直した。

3. キャットタワー。「単頭飼いなので、なるべく猫が遊べるスペースを作りたくて」

4. 猫のおもちゃ。「mof-mofというペットグッズのオンラインがお勧めです」

5. 現在4㎏のオスカル。オスは10㎏になることも。

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『ku:nel』20211月号掲載

写真 柳原久子 / 取材・文 今井 恵

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